| 2012年09月09日(日) |
UAE戦から見えた課題 |
<国際親善試合・キリンチャレンジ杯:日本1−0UAE>◇6日◇新潟・東北電スタジアム
この手のフレンドリーマッチもしくはトレーニングマッチの内容・結果について一喜一憂しても始まらない。重要なのは11日のイラク戦(W杯予選)であることは言うまでもないのだから。結果、1−0の辛勝とはいえ、ホームで負けなかったのは何よりだった。
先発メンバーとしては、いつものワントップ(FW)前田に代わってハーフナー、MF岡崎に代わって清武、左SB長友に代わって駒野、右SBにはイラク戦出場停止の内田に代わって酒井宏樹、同じく出場停止のCB今野に代わって伊野波といった布陣。イラクに手の内を見せたくない。その範囲内で、本テストマッチにおける重要課題と試行すべき事項を整理しておく。
(一)CB今野の代役をだれにするかの見極め
CB今野の代役となる一番手の栗原もイラク戦出場停止。レギュラーのCB吉田の相方は、二番手が務めなければならない状態にある。そこでザッケローニが選んだのが伊野波と水本。先発は伊野波だった。テストの結果は先発伊野波、途中交代出場(後半0分)の水本ともに落第。とくに、34分と43分、UAEにいずれも右サイドを突破され、あわやという場面をつくられた伊野波は調子が良くない。大きなミスはなかった水本にも、安定感がない。結局のところ、イラク戦では不安は解消されないまま、アジア杯等で実績のある伊野波が先発するのではないか。
(二)右SB内田の代役をだれにするか
内田の代役は駒野で決まり。駒野は、内田の代役というよりも、内田を越えている。この試合ザックは左SBのレギュラー長友が故障ということで、右SBに酒井宏を入れ、左SBの駒野の力を試すという起用をみせた。このオプションも悪くない。結果として、駒野の左足(効き足は右)のクロスがハーフナーの決勝ゴールにつながったので、駒野は左SBも右SBも合格点がついた。今後の予選に新たなオプションが増えた好材料の1つ。
(三)香川はどうなのよ
香川の出来はこの試合も悪かった。クラブ(MUではトップ下)と違うポジション(代表では左サイド)ゆえに力を発揮できないということなのかどうか。欧州〜日本の移動による体調不良も考えられる。香川の不調は、体調面に起因する、と筆者は想像する。コンディションが改善されれば、活躍するはずだ。
(四)唯我独尊の本田の功罪
本田がいまの日本代表の選手のなかで抜群の力をもっていることは誰もが認めるところ。だが、この試合では、ボールの持ちすぎや強引なシュートの場面が散見された。彼が試合中、最善のプレーを選択しているように見えない、つまり、不自然もしくは無理なプレーが多すぎるということ。結果を求めすぎるあまり、チームのコンビネーションを壊している。前田(ハーフナー)、香川、岡崎(清武)らと本田の心技体が一体感をもつに至るには、相当時間がかかるのかもしれない。
(五)ドイツで控えの長谷部はW杯予選で戦えるのか
前半で退いたゲームキャプテンの長谷部はどうなのか。試合から遠ざかっている期間が長いので、真剣勝負における精神面・体力面のスタミナが気になる。UAE戦ではめだった活躍がなかった。筆者は、長谷部の調子は悪いと見た。セントラルミッドフィルダーというポジションなだけに、本番で、イラクのフィジカルに屈してボールを奪われるようなことになれば、失点もあり得る。心配だ。フィジカルの強い、細貝萌に期待したい。
(六)今後の課題
あくまでも今回のUAE戦はトレーニングマッチ(フレンドリーマッチ)であり、試合内容に乏しく、盛り上がりに欠けた面には、敢えて目をつぶろう。海外組も時差を克服していない。欧州リーグは始まったばかりなので、目が覚めていないという面も考慮しなければなるまい。
一方、筆者がCATV等で知るイラクは、フィジカルの強いチーム。パス回しについては、今回のUAEのほうがうまい。迎え撃つ日本は、ホームの利を生かすべきなのだ。つまり、コンディションの良い選手を使って、体力、スピードで上回ること。
こういう時期の予選の試合では、国内組の豊富な運動量、スピード、フィジカルの強さを活用するという戦略も考慮に値する。たとえば現状においては、FWではJの得点王・佐藤寿人(広島)、MFで�眷詬亮]此聞�島)、五輪組の山口蛍、扇原貴宏・・・らをA代表に招集しておく選択も、将来的には考えねばなるまい。
|