うちの父は認知症以前から、つまらぬことを思い煩う性分であった。それが病名となり自立支援法適用の患者となって、やがて認知症へ。父にも遠慮というものがあるのかどうか、心配事は子供の前では話さない。怒鳴り飛ばすからな、長女も次女も。で、母はそれを聞いてあげている。ピントのずれた見当違いな悩み事を。これもひとつの夫婦の情けというものなのかもしれない。自分には一生知りようがない領分だな。出産もそうだけど。自分の世界は他人様より格段に狭い。それが自分の器なのだから仕方がない。