人生事件  −日々是ストレス:とりとめのない話  【文体が定まっていないのはご愛嬌ということで】

日記一覧pastwill


2002年12月24日(火) 本当に、しあわせになれるのであれば

同じ出来事なのに、国内と外国ではかなり印象が異なった。

『あなたはやって来る 〜Dear Santa〜』という曲がある。以前、日記に書いたことがある、小谷美紗子という人の曲だ。タイトルどおり、クリスマスの曲である。
だけど、このクリスマスソング、決してしあわせな歌詞ではない。
争いの場所にも月が見える様に
争いのあとにもサンタ(あなた)はやって来る
どんな過去があろうとも
このごろここでは意味の違うX'mas
わたしと彼氏のためだけの日じゃない

という歌詞から始まる。

今日、あるお宅へ訪問に行った。母自身も被虐待の過去があり、ドメスティックバイオレンスがあり、父からの乳児虐待がある、そんな家庭へ。
1歳2ヶ月の子どもがいるのに、クリスマスなど縁遠い家だった。母児に暴力をふるう若い父の金遣いが荒くてお金がなくて、ケーキどころではない状態だった。外に一歩も出られないところまで追い詰められていた。
話しているうちに、感情の高ぶった母に泣かれた。児には母を泣かせたと、言葉にならぬ声で責められた。

帰路、街行く人がしあわせそうだった。シングルクリスマスだなんて、自分を茶化せなくなった。

虐待されるのはその人が悪いんだなんていわせない。男を見る眼がなかったんだなんていわせない。気の持ちようだなんていわせない。

戦争や、国自体の貧しさで、日々死んでいく人たちがいる。だけど、日本のように、大半の人が『クリスマス』という行事を楽しんでいる国もある。けれど、その国の中でも、その行事を楽しめる状態でない人たちもいるのだ。

『しあわせ』がいつかは来るのであれば、早く来て欲しいと思う。


佐々木奎佐 |手紙はこちら ||日常茶話 2023/1/2




↑エンピツ投票釦
My追加