15's eyes
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2003年09月19日(金) ご恩のおかえしのゆくえ

今週は前の学校で一緒に仕事をさせていただいた目上の方々に
たくさん会うことができた。

学会みたいなものが、学校の世界にもある。
俗に言う研究会っていうものなんだけど。

いちおう何カ年か計画である方向に向かって
仮説をたてて、
学校の授業全体の方向性を探っていき
その研究成果の途中や総仕上げみたいなものを
授業を公開して、討議するみたいな流れがふつう。


とある学校の研究会での出来事だった。
私は今でこそ、毎日泣いてないけど、
新卒のころは泣き虫な先生だった。

こどもは困ったことばかりするし、
授業もさっぱりよくできないし、
毎日働くことが嫌いだったし。
自立してない姉ちゃんが
教育現場に入ったようなものだった。


いや、
いまでもこどもは困ったことばかりするしさ。
授業もだめだめなこと多いし、
相変わらず毎日働くことも好きにはなれないが。


でも、まぁそんな私もよい経験も苦い経験も
とりあえず積み重ねてるわけで。
ちょっとは精神がタフになったというか。



懐かしの上司にお会いすると、
「15さんもとうとう27か〜」
「相変わらず姓が変わってないんだね〜」
というセクハラまがいな言葉も言われたけど
総じて元気そうでよかったよかったと
にこにこして言われた。


本当につらいときに相談にのってくれたり、
励ましてくれた人ばかりだったから、
会えてとてもとても嬉しかったのだけど。



私は、このひとたちからうけた
恩恵をいったい、いつ返せるのかなぁと思った。



ちょっと前に今の上司から言われたことがある。
それは、教育実習生を受け持ったときだったかな。

「自分たちも前に実習生の時にお世話になったでしょう。
その時の指導教官は今は現場にいないけれど、
お世話になった恩恵は、後輩に返していけばいいんです。」
と。



なるほどな
と思った。


そうだよなぁ。
私のようなちっぽけな存在でずっとずっと経験のある
先輩にアドバイスなんておそれおおいし、だいいち
できない。


私がしてもらったことを
今度は後輩に。


先生になる人の人口はとりあえず採用が厳しいらしくて、
年々新卒の教員は減っている。

よって、自分の学校に自分よりも若い先生が入ってくるなんて
今まで皆無だったんだけど、
私の学校にもようやく私よりもずっとずっと
若くてはりきっている先生が今年入った。


自分が新卒の時よりもずっとずっとその人は
しっかりしているけれど、
最近聞いた話によると、
やっぱり仕事の壁にぶちあたっているようだ。


人づてにその話を聞いたときには、
あの子でもそんなことで悩んだりするんだなぁって
びっくりしたけれど、
誰だって、仕事の悩みがないなんてことはないものね。


私はちょっとだけ反省した。
振り返ると。
あまりにも自分のことでいっぱいいっぱいすぎて、
その子に言葉さえかけるのが少なかったんじゃないかと思った。

たとえ、
何もアドバイスはできなくても。
こうやって何年たっても
相変わらず授業がうまく流れてない
とりあえず年齢の近い自分の授業を
みてもらってもよかったのでは?と。


とりあえずの経験があるから、
みんなみんななんとかやっているだけで、
日々もがいて、
試行錯誤しているのだよ、
と肩の力をぬいてあげることもできるんじゃないかな
と思った。


今からでも遅くはない。
せっかくめぐりあった同僚だから、
今の私があるのは、
過去にたくさんたくさん力になってくれた先輩たちがいるから、
その恩恵を、
自分ができることで返していけたらいいなって思った。



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