ぼくどらえもん

カメの性別がわからないので、名前がつけられない。が、心中でひそかに、ジャイアン、スネオ、のびただと思いながら見ている。

一番大きく元気なカメがジャイアンっぽい。エサとかも横取り。

ジャイアンより一回り小さいカメがスネオっぽい。いつもジャイアンの後ろについてまわる。

一番弱々しく今にも死にそうなのがのびた。スネオものびたには強気でかかる。のびたは上に乗られたり押されたりしている。

今日日光浴させに外に出して様子を見ていたら、石の上で寝ているのびたの前足をジャイアンが噛み付き引きずり落としているのを目撃した。カチンときてジャイアンを突いてのびたから離れさせた。弱い者がいじめられるのはカメでも同じなんだなぁ…。弱い者虐めって動物の本能なんだなぁ…。




彼氏に耐えられないから別れたいと告げたけど、『待ってよ、耐えてよ』としか言わない。

いつまでなのか。

待てばどうなるのか。

耐えた先には何があるのか。

果たして費やした時間と苦痛に見合う幸福を得られるだろうか。

…考えたら何も答えられなくなって黙り込んだ。彼氏はご機嫌をとるように、玄関のドアを閉めて帰ったふりをしてまた開けて顔だけ覗かせたりを繰り返した。あたしがくすりとするとそのまま帰って行った。とりあえず今日電話すると言い残して。

その後電話はいつものように、ない。もう知らない。女物のエスニックな香水の匂いが全身に染み付いてたから絶対、女の所にいるの。
2003年10月06日(月)

にきにっき / にきーた