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■第一次世界ツラ大戦その2
2000年04月11日(火)
前回のあらすじ:

空港の時間待ちのヒマ潰しに
どこかの国の知らない子供たちと
にらめっこ合戦をしてたら
その子供達の親がやって来た。怒っているのか?

その時家政婦は何を見たのか?(うそ)

お母さんは紙を取りだし、すらすらっと何かを書いて僕に見せた。

こう書いてあった。

「Are you from Japan?」

をを、筆談か!お母さんはにこっと笑った。
怒ってはないらしい。僕も紙とペンを取出し
(しかしよく日本人と分かるよなあ)

「Yes. Where are you from?」

と返した。

「Iran.」

ほーイランでしたか。それからお母さんは

「Tell me your address.」

と書いて来た。へ?住所?

「To send you a letter.」

わはは!スゴイぞ。国際交流じゃーん。
オモシロい事になったと住所を書いて見せた。
メモを取るお母さん。いつの間にかニヤニヤしてるお父さん。

お母さんは僕の住所を書き終えると

「Thank you. Goodbye.」

と僕に見せて、あいかわらず変な顔攻撃を仕掛けている子供達に、

「さ、もう行きますよ」

みたいなことを言った(ように見えた)。

僕は別れ際、最初の男の子にとっておきの

「アッチョンブリケ」

をしてKOさせ、バイバイと手を振った。

彼らがいなくなった後、母が

「きちんとした身なりだったし、大人数で旅行してるし、
 かなりお金持ちなんじゃないの?」

ぽつりと言った。そうかもしれぬなあと思いつつ日本に帰った。

あれから数年、結局手紙は来ていない。住所も変わってしまった。
思い出すと少し寂しい。

ひょっとしたら油田の一つぐらい貰えたかも…?
今日もアリガトウゴザイマシタ。

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