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■短ザクとは違うのだよ短冊とは!!
2000年07月07日(金)
去年の七夕の直前、既に数ヶ月ほど行ってなかったゲーセンに
なんとなく、久しぶりにふら〜っと立ち寄った。

僕の後にやはりふら〜っと入ってきた女の子がひとり。
ここのゲーセン仲間だった。

きゃあ!久しぶり、などとわめき合ったが、
ふとこの娘の彼氏がいないことに気付いた。
毎日のようにカップルで遊んでいたから、
一人でいることなんてほとんどなかった。

「今…他に女が出来てて相手にされてない…」

彼氏が喋ったこともない高校生の女の子に
告られて、あっさりそっちに行ってしまったんだとか。

うわ。

そんないとも簡単に。かわいそうに。

「あたしほんとはゲーセンもゲームも大っ嫌いなのに
 彼氏に合わせていつもつきあってたのに…」

その彼氏は大のDDR好きなのだ。

「でも今日なんとなく来ちゃってさーそしたら珍しい人がいるしー」

彼氏じゃなくて悪かったな!
ゲーセン店内に七夕の飾りがなされた笹を見つけた。

「短冊に願い事を書いて、ご自由に笹に飾って下さい」

という店のサービスだった。

「あ、あたしあれやる〜」

彼女は筆ペンを手にとり


また、彼と会えますように。


そう書いた。まるで織姫のような願いでわないか…。
なんてしおらしいんだ。こっちまで泣きが入りそうだった。

その娘とだいぶ長く立ち話がまだまだ続きそうなので
居酒屋に誘った。

酒が入るとさっきまでのしおらしさはどこへやら、

「結局男は若い女が好きなのかい!」

「そんなに女子高生がいいんかい!」

吼えまくった。しかし慰め役を全うした僕は
傷心の治療代といことで
飲み代を全部持ち、駅まできっちり送って帰した。

そして何日か経った七月七日、その娘から電話があった。

「あ、かじりんさーん?あのね、アタシの方から奴に
 絶縁状叩き付けてやったから!アハハ!」

その娘とはそれ以来会っていない。
今日もアリガトウゴザイマシタ。

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