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■花火から火種への飛び火。
2000年08月06日(日)
彼女と花火を見に行った。

待ち合わせの場所に些か早く到着して待つ。
約束の時間を5分過ぎただけで不安になる。

そんな大袈裟な…と思うがやはり不安。

そういえばここ数年彼女との待ち合わせでは
必ず僕が遅れていた。いつも待たせていた。
今それに気付いてなんだか怖い考えが浮かんできそうになったので
頭をボリボリ掻く。

彼女と合流し、花火を見るのに最適だ、という運動公園へ。
ゴザひいて見た。

ローカルちっくでそんな大規模な花火大会ではなかったが
そのぶん見てる場所と花火の打ち上げ場所が近い近い。

見上げてるとすぐ首が疲れてきて、
2人で寝ながら、ときどきイチャツキながら(ばーか)見ていた。

彼女がお気に入りのアニメ「おじゃる丸」のウチワを得意げに
ぱたぱたしていたので僕も一回り小さいおじゃる丸ウチワを出す。

ちゃんと持ってきたのだ。
彼女に以前もらった物だと記憶していたのだが、
彼女は言う。

「あれ…そのウチワどうしたの?買ったの?」

「え…お前が僕にくれたじゃん?」

「私、あげてないよ」

彼女の目元にすっ…と冷たい何かが走った。

「えええ?…てっきりお前からもらった物だと…
 じゃあ、誰にもらったんだろ?」

「フン。だいたい予想がつくよ。
 Rちゃん、か
 またはRちゃん、か
 もしくはRちゃん、でしょ!!」

Rちゃんとは僕が可愛がって止まない近所の超美少女である。
ウチワを仰がないのにめっきり背筋が涼しくなってしまった。

でもホントに覚えが無いんだよなあ。

これがホントの「うちわもめ」…。

そんなダジャレがぱっと浮かんですぐ消えた。
あたかも今見ている花火のように。

花火が終わって電車に乗って帰った。

中野駅に降りたら雨ざあざあで立ち往生。

天は僕の浮っついた心を許してはくれなかったらしい。
今日もアリガトウゴザイマシタ。

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