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■マイナー運命な娘っ子
2000年08月23日(水)
会社の昼飯時、隣の机の同僚にして織物アーティスト、
ヨウコさんからメモ爆弾が飛んできた。内容は

「この辺でネット繋げるところない?」

何でも昼休みの間にどうしてもメールを送りたいらしい。
ちなみにウチの会社はへぼいのでネットなんか繋がってない。
僕もヨウコさんもメールが飛ばせるケータイを持っていない。

それで僕がよく行っている職場の近くのネットカフェを
教えたのだが何故か一人では恥ずかしくて行けない、
と言うので僕も昼飯がてら一緒に行くことにする。

考えてみればヨウコさんと昼ご飯を一緒に食べたことはなかったので
浮かれぽんちになってきた。

「あ、ヨウコさん、そこのパソコンは全部ウィンドウズだけど大丈夫?」

ヨウコさんの顔がひきつった。彼女はアーティストのご多分に漏れず(?)
Mac使いである。

「世間はMac使いに冷たいわ〜。ふん。ウィンドウズだって
 使いこなしてやるっ!」

「ちなみにそのネットカフェのパソコン、ブラウザはIE(インターネット
 エクスプローラー)しか入ってないよ。」

「えええ!?ネスケ(ネットスケープ)じゃないのおお?」

更に落込んだヨウコさん。

「…私の選ぶものって、いつもマイナーの道を歩んでしまうのよ…」

「成る程。WinよりMac、VHSよりβ、アカレンジャーよりアオレンジャー、
 郷ひろみより若人あきら…」

「何よっ。そこまで言うと怒るよっ。それに最後のは絶対変!」

怒ったのでとっとと行くことにする。

慣れないウィンドウズとブラウザのせいか、メールを送るのに手間取ってしまい
昼休みの時間が残り少なくなってしまったので、
昼食はファーストフードで済ますことにした。

すぐ近くにマクドナルドがあったが、ちょっと遠くだけどモスバーガーがよい、
とヨウコさんが言った。

「ヨウコさん、やっぱりハンバーガー屋選びもマイナー?」

「モスはマイナーじゃないでしょ?失礼よ〜。それに…」

「それに?」

「私、本当はドムドムバーガーが好きなの」

ちなみに彼女のケータイはツーカーである。
マイナー万歳。
今日もアリガトウゴザイマシタ。

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