「パパ、西友に行こう」
日曜日の昼下がり、娘・R(中一)に誘われた。
「何しに?」
「卒業お祝い!」
お世話になった部活の先輩数人にお祝いの品を渡したいんだそうだ。文房具がいいという。なんか以前もこんなことがあったような。確か部活の先輩からもらった修学旅行のお土産のお返しを探しに新宿を歩き回り、えらい時間がかかった。またその再来か。
しかし新宿ならまだしも西友ならRでもチャリですぐである。中一なのに未だに買い物に親がついて行く
「ひとりで行けないんかい」
一応言ってみると
「一緒に行こう」
という。まあいいけどさ。わーいRとデートだ。
「財布持ったか」
「うん」
いくら大甘な僕でもお金を出してやるほどスウィートではない。そんな確認をしてから西友にチャリで来た。文房具売り場でウロウロと物色するRの後を付いていたが例によってRの買い物は長い。
そのうち僕は隣のおもちゃ売り場を見ていた。ちびっ子向けのゲーム機に親子連れが群がっている。1回100円でゲームの中のポケモンをゲットするゲームなのだ。ゲットするとポケモンのデータが入ったメダルみたいなものがもらえる。昔、タク(小5)がこれにはまっててよく付きあわされたものである。
懐かしい思いで眺めていたら、いつの間にかRが横にいて僕の方を見ていた。
「Rも覚えてるか?これ。タクがはまったやつ」
「うん」
「で、買うもの決まったの?」
「うん」
「じゃあレジ行ってこい」
「パパも来て!」
「なんでだよーひとりで行けよー中学生ー」
「いいから来て!」
何故かしつこいので一緒にレジの列に並んだ。Rは4つほどのこまごました文房具を選んでいた。
「パパー、これ全部でいくら?」
「計算しろよ」
「してよ」
「足し算ぐらいしろよー中学生ー」
「してよ!」
まったくもう! スマホで計算してやる。
「980円だね」
と教えてやると
「あーよかった!千円いかなかった!」
なんかめちゃくちゃ喜んだ。
「なんでそんなに嬉しいんだ」
と聞いてみたら
「だっておこづかい千円しかなかったから。足りなかった時のためにパパに付いてきてもらったの」
ガーン。ちゃっかりしてやがる。はいはいどうせカードもパスワードも不要、しかも付いてきてくれる便利なATMですよ。
完全に舐められているな…。もうちょっと厳しくした方がいいのだろうか。
獅子は我が子を千尋の谷に落とすという。
ウチは我が子を西友のレジに並ばすぐらいはした方がいいかな。
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今日もアリガトウゴザイマシタ。