lucky seventh
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あの日々は、いつかは色褪せるのだろうか? 君たちと私の あの思い出の日々は、そしていつかは忘れ去られるのだろうか?
その答えを 私はまだ知らない。
彼の手を取った瞬間、視界は目が眩む様な光に包まれ、 気がつけば、私はボロボロの身体を抱え込むように、地へ降り立っていた。 見知らぬ風邪の匂い、先ほどまでとは打って変わった気配、 伏せた顔を上げると、そこには見知らぬ人々がいて、 その中で、私は知らず知らずのうちに白い人へと視線が吸い寄せられた。
「やぁ」
片手を挙げて、白い人。彼女は笑った。 待っていたよ。と、そう言うかのように。
その人の頭髪は、私の黒々とした髪質とは間反対に、 まるで年老いたかのような白髪(はくはつ)で…
何故だか、私は彼女から目を逸らすことができなかった。
「君がここに来るのは分かっていた。」
彼女は言った。
「それが何時かになるかまでは分からなかったが、 それでも、君がいずれワタシの前に訪れるであろうことは分かっていた。」
その瞳はどこまで優しく、 どこまでも愛おしそうなまま、そっと私の手に触れた。
「初めまして、やっと会えたね。」
壊れものに触れるように、そっと そっと。 その瞳は、微かに潤んでいた。
「すべてはここから、そしてまた永遠はここに…」
彼女は幸せそうに、ぽつりと微笑み言った。
私は何故だか、会ったことも、話したこともナイ彼女から どうしようもない既知を感じ、何故だか無償に泣きたくなった。
あなたは一体、誰なんですか?
「あなたは?」
私の問いに、彼女は返した。
「君は?」
質問を質問で。
夜明けの来訪者は、明けぬ夜の放浪者に会い、 そして、ここからすべてが始まった。
ナナナ
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