lucky seventh
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一日一回、世界も息をするんだよ。
世界の吐息。
夕闇が迫ると、どこからか湿り気を帯びた空気が 流れてくる。
母には、日が暮れる前に洗濯物をしまってね。 そう言われたのを思い出し、窓を開けた。 沈む太陽の色はどこまでも深くて赤い。 蒸し暑い大気の中、そっと洗濯物に手を伸ばすと 湿り気を帯びていた。 昼間はあんなに天気がよかったのに… 手に取った洗濯物の感触に眉を寄せた。
そう言えば。 ふと、この前友達も言っていたことを思い出す。 洗濯物をしまうベストな時間は2時〜3時くらいだったと言っていたのを けれど、私的にはその時間帯が一番日が照ってると思った。 確か、その時間帯からもう日が沈むからだとその時、友達は言っていた。 その後、夏の日照時間がどうとか南中高度だからこうとか 色々話したけれど、それは忘れてしまった。
ふいに空を見上げて。 どこからか生温い風が吹いてきて、私に当たる。 その生温い風にまるで息をしているようだと私は思った。 吸い込んだ息を吐き出すような、そんな吐息。
沈んでいく、太陽に 世界が大きく、揺るやかに吐息を落としていた。
ナナナ
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