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2007年05月31日(木) 動いていた時計が今止まった

言葉にするには悲しすぎて、想うたびに涙が溢れて、何も書かずに
黙って過ごそうと思ったけれど、やっぱり書かずにはいられなくて・・・。

皆さん既にご承知の通り、ZARDの坂井泉水さんが亡くなられました。
わたしがZard(当時)と初めて出合ったのは、CM(確かウォークマン
か何か。モデルは亜里香)でした。
曲名は「Good-bye My Loneliness」。
その後「不思議ね…」が「マジカル頭脳パワー」のエンディングに
使われ・・・と、1曲ずつ書いていくとキリがないので省略しますが、
数々のヒット曲を生み出し、90年代を代表するアーティストとして
だけでなく、今日まで活躍し続けました。
わたしにとってZARDとは、一言で言うと「自然」です。
その魅力は、何と言ってもあの透き通った歌声と、CMなどで耳にするたび
記憶に残るサビ。
それが全く嫌みがなく、歌詞がすぅっと頭に入ってきます。
正に「自然」という言葉がピッタリだと思います。

数あるZARDの曲の中で、わたしが一番好きな歌詞の1フレーズは、
“孤独な時間抱きしめて 人は大人になるから”
(by「あの微笑みを忘れないで」)
です。
これを聞いた当時、わたしは高校生でした。
前の恋の別れをただ忘れるのではなく、それを心にとどめつつも、
新しい明日(という名の恋)へ向かっていく、という曲全体に流れる
テーマの中で、ぽつんと書かれたこのフレーズ。
この言葉のチョイスにやられました。

それ以来孤独な時間抱きしめっぱなしなわたしには春は全く
やって来ませんが、それはさておき。

今や「負けないで」が応援歌的に使われ、すっかりそのイメージが強いZARD。
今年もまた24時間テレビのマラソンで「負けないで」がヘビロテ
されるのかはわかりませんが、『追悼の意を込めて』とか適当な理由を
つけて流すのは、はっきり言ってやめてほしいと個人的には思います。
確かにヒット曲ではありますが、それがZARDの全てのように思われる
のは、1ファンとして悲しいです。

さてここで1つの英文を紹介したいと思います。
“I hope the victory will smile on you.”
『勝利の女神よ微笑んで』という訳が併記してあります。
これはあるベストアルバムの付録に書いてあった一文ですが、
この「victory」を「克服」という意味に置き換えて意訳し、
『病気を克服したあなたの笑顔が見たい』という言葉で、彼女を
送りたいと思います。

ご冥福をお祈りします。…という言葉だけで単に片付けたくなかったので、
長くなってしまいましたが、一応これで。

ちなみに、今日のタイトルは、ZARDの10thオリジナルアルバムである
『止まっていた時計が今動き出した』を変えて付けさせてもらいました。


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