もみじあおい
佐伯りあ



 目の前の事実。

声に出して話しても。
考えても。

未だに受け入れられていないようです。
涙が出ないのがその証拠なのかも。

だから、本人に当たるなんて最悪です。
最悪以外のなにものでもない。



でも。
どうしたらいいのかわからない。

異常にやさしくしたい?
異常に丁寧に接したい?
つまりいつもと違った態度をとるということ?

違う。
ちがう。
ちがうそんなんじゃない。
そんなことがしたいわけじゃない。

すきなことを。
すきなように。
すきにしてほしい。

それが無理だとわかっているから。

だから。
いま本人がしたくてできることを。
本人の意地を。
貫き通してもらいたい。

そして。
つらく苦しくないように。

できるだけ。
できる、だけ。

だから。
だから私はいつも通りに接したいです。
そうやって接したいのです。

そうだと思う。
わからない。
どうすればいいのか、わからない。

でも。
目を逸らさずに最期まで、ちゃんといることができますように。
それだけは、やる。絶対に。


書きながら、涙が出てきていて。
ようやくすこし受け入れる事ができたのだと思います。


負けるな自分。
いちばんつらくてくやしいのは私じゃない。

2006年05月08日(月)
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