妄想の嵐
結子



 妄想

ふと。
金網越しに視線を感じ、顔を上げる。
『あ……』
普段、滅多に変わらない手塚の表情がはっきりと驚愕を伴って。琥珀色の綺麗な眼が瞬きを忘れたように見開かれる。
うっすらと開いた唇から、す、と息を飲む音が零れるが、コート上の熱戦に目を奪われる周囲に気付かれることは無かった。
不自然に思われぬよう、その場を離れて。
コートから少し距離を置いた大木にとん、と背中を預ける。
「……息子さんの応援ですか?」
「誰がそんな面倒なことしに来るか」
……こんなクソ暑い日によう。

短くなったタバコをゆらゆら、口元に燻らせて。心底面倒くさそうな口調で言った男はガリガリと頭を掻きながら、手塚を流し見た。
「クソババアが不幸の電話かけてきやがったんだ」
少しばかり、拗ねたように唇を尖らせる様子に、手塚は口端だけで微笑う。
「それはそれは……」
難儀ですね。等と、続きそうなセリフは喉元に押さえ込んで。手塚は自分より少し上にある南次郎の顔を上目遣いに、見遣った。
「息子の応援でもなく、竜崎先生に呼ばれて来ただけ。……俺の為でもなく?」
「……試合中だぜ?部長?」
「ウチの部員は俺が見ていようが居まいが、勝手に全力で結果をもぎ取ってきますから」
あっさりと言ってのけ。手塚は背を預けていた場所から僅かに身をずらすと、南次郎の肩口に己の頭を凭せかけた。
「……勝ったらご褒美くれません?」
そっと。苦笑する南次郎の顔を伺いながら、微笑の形にカーヴした唇に指先を触れさせる。
「南次郎さん?」
「……ったく、こんのクソガキが」
滴る……甘いテノールの声音。不意をついて攫われるように。流される甘い毒。
南次郎は手塚の細い手首を鷲づかみにすると、その、綺麗に整った指にキスをし、放り出した。

「これ以上、欲しかったら勝ってこい」
そう言ってニヤリと笑い、新しいタバコに火をつける南次郎に。
「イジワルですね。相変わらず」
仕方なさそうな溜息一つ。手塚は肩を竦め、大木の陰をふらり、抜け出した。


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なあんて小話をついつい書いちゃう位v等々、南パパ青学コートまで出張ってきちゃいましたよvあはんv
コートでは桃がてぢゅかのことしか考えていなくてそこでも、萌えましたv
桃塚南塚すてきv
不二塚も勿論好きなんですけど、桃塚ってココと100周のとこ位しか萌えどころが(涙)
なので、楽しみだったんですよ。「右足は飾りか?」のトコ(陶酔)
しかし、結子さん、本日ちょいと実家にお盆で戻っていまして。うちでテニス見てたので。南次郎さんの出番でつい「うぐっ!」とかカボチャを喉に詰まらせて(興奮しすぎ!)おかんとおとんに「どうしたのっ!」とか言われました。とほ。
おかんはテニスの経験者なのですが、「あんなんありえね〜!」とか「飛びすぎ〜!」とかステキ突っ込みしてくれました。ありがとう。(笑)
おとんはキヨと桃の猫目が気になっていたようです。「随分猫目な漫画だなあ」とかっつってた。
ま、そんなことどうでもいいんですけどね!
華のように麗しいてぢゅかを前にしてはどうでもいいのです!小鳥が可愛くても「ああ!愛らしいv蜜〜v」とか呟くわけにもいかなくて。
実家から帰ってきて(今)もういっかい見ました。
そいで、思う存分転がってみました。
ああんv桃を見下ろす女王な蜜がv
かわいいったらありゃしない〜!きいいいい!!!

……満足だっv(←跡部っぽく)






2002年08月07日(水)
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