妄想の嵐
結子



 忘れないうちに・・・

「一体、オマエは何をしたいんだ?」
 手塚は問いかける。
 自身が唯一、見上げることでしか伺えない顔を真正面に捕らえて。逸らされぬよう、眇めた眼に力を込めれば。
「何って・・・」
 乾は困ったように眉根を寄せる。

 厚い硝子に遮られるまま。双眸に浮かべた筈のどんな感情も気取らせないオトコは、ただ黙って。
 手塚は侭ならぬ苛立ちに、らしくもなく舌打ちをし、乾へ手を伸ばした。
「何を・・と言うよりは、どうしたいか、聞いている」

 例えば・・・。

 二つボタンを開けた開襟のシャツを掴み、力を込めて手前に引けば、存外容易く。
 触れ合う程の距離に近づく、少し肉厚でエロティックな唇。
「いぬい」
「て・・・っ・」
 焦って息を飲む音。
 掠める吐息に微笑い、乾のシャツを手塚は細く、白い指先で弄ぶ。
「どう、したい?」

 例えば。
 抱き締め合ったり。指と指を絡ませあったり。
 キス、したり。

「それから・・・」

 セックス・・・とか・・・?

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なあんて、嫌がらせのように手塚の強い乾塚を書きたくて震える。
忘れないように走り書き。

今日の手塚受け会合に触発されつつ(笑)
もちょっと煮詰めて姐さん女房な手塚を書こう。誰も喜ばないカンジで。


 

2003年02月17日(月)
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