夢は、昼間に吸収した情報を、眠っている間に脳が一生懸命編集した結果、見るものだ……と以前にどこかで読んだ覚えがあるのだけれど、そうだとしたら最近の私の脳味噌は随分と投げやりな仕事をしている(「ああもう、こんなもんでいいんじゃね? 適当に辻褄合わせておけばさあ」)、と思うのです。もっと創意工夫が欲しい、と思いつつ、初夢よりはよっぽどくっきり覚えていた昨夜の夢を以下に。 ・のっぴきならない事情のため、国家権力に立ち向かう羽目に陥ったヒロインが、とある旧家にお手伝いさんとして潜入する。 ・女主人に冷たく当たられつつも、健気に仕事をこなすヒロイン。 ・なんとか目的を果たすこと(それがどんなもので、いかなる手段を取ったのかは不明であるものの)はできました。めでたしめでたし。 ・ところで、彼女には力強い協力者となってくれる男性がふたり存在していたのです。 ・彼女が任務を完了すると見るや、「実は……」と正体を明かす協力者たち。なんと彼らは人ではなく鳥だったのです。 ・「空の高いところには、楽園があるんだよ」とヒロインを唆す協力者ふたり……もとい鳥二羽。 ・鳥は飛べるけれども人は自分の足で歩くしかないので、高層タワー(なぜか戒厳令下に置かれている)を敵の眼をかいくぐりつつ上るヒロイン。 ・ようやく「楽園」なる場所の入り口に辿り着くと、そこには鳥たちの姿はなく、靄のかかった薄暗い湖が。 ・そこには初老の男性がひとり、小さなボートに乗っていて、彼女の話を聞くと「そりゃあ騙されたんだな。ここは楽園なんてもんじゃない。ただの荒れ地だ。鳥の言うことなんて信じちゃいけないよ」と諭す。呆然とするヒロイン。 ……というところで目が覚めてしまいました。ヒロインを途方に暮れさせたまま置き去りにしてしまったことには、幾許かの責任を感じないではありません。それに、「鳥の言うことなんて……」とは、失礼なんじゃなかろうか、と反省もしています。 |