『レディ・ジョーカー』

今更でほんとすみません。


どうしよう、めちゃくちゃ面白かったです!!
う〜ん、私何で『黄金を抱いて翔べ』はあんなに苦手だったんだろう?
昨日体調不良により会社を休んだのですが(意気地なし)布団の中でだらだらと読み続けて、完読。
あんまりにも難しくて何度も戻って読み返したりしましたけど…。未だに総会屋や株のあたりはきちんと理解できなくて歯痒いですが。
うう〜ん、買ってじっくり読み返したい。

しかし、思ったより合田と叶の義兄弟の関係にはそんなにピンと来なかった…のは、私が『照柿』とか『マークスの山』とか読んでないからですか?
合田自体が、何というかピンと来ない。
半田の方がむしろいいんですけど…まあ多少贔屓目なのは認める。
でも企業側の苦しみも事細かに分かってしまって、何と言うかどう転んでも痛快ピカレスク小説というわけにはいかなかった…ま、そんな事は作者も意図しないところだと思いますが。
映画公開が楽しみです!!!絶対行かなくては!!


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一応、誤解されたら困るので。

『レディ・ジョーカー』に含まれてる深いテーマや作者の意図は、少しは分かっているつもりです。
別にピカレスクものを期待していた訳ではないです。
「グリコ森永事件」の背景なんかも色々検索してみました。
けれどもその上で尚且つ、小説という形態として非常に優れていると思うのです。
日本文学の限界を信じて良かったと思えます。
ペンは剣より強し。
ほんとにそうだといいな。
2004年10月13日(水)

ニッキ / 松

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