デパートの前で盲導犬の募金をしていた。視覚障害者のために盲導犬を育てるための費用集めのあれである。数匹の盲導犬がけだるそうに寝そべっている。
今まで、一度も募金に参加したことはなかった。自分が福祉関係の仕事についているにもかかわらずである。24時間テレビなんて、はじめの数回は感動していたが、現在のほぼ出来番組と化しイベント化してしまってからは興味もなくなった。 ここまで福祉やボランティアに無関心になっていることに、気だるそうな盲導犬を見たとたん気づいたのである。
そこで、こんな自分がどう変わるのかなと、わずかな募金をしてみたのだ。 チャリンと音がすると、犬が立ち上がり擦り寄ってきた。そのように訓練されているのだろうか??そう思った瞬間にしらけた気持ちの自分がいてかなり驚いた。
客観的に見ても、ここまで自分の心は枯れていたのかと少しばかり悲しくなった。 こんな気持ちで募金したのは偽善でしかないだろう。 そう思ったらいても経ってもいられず、すぐに家に帰ってきた。
そんな自分に涙を流す自分を、 心の半分は、「まだ涙を流せるだけいいじゃん、間に合うよ??」と言い、 半分は、「涙を流して、それも偽善じゃないの?」と、問いかける。
取り合えず、間に合うよ?と言う自分の心に共感してみよう。それも、少しよく思われたいための偽善であるかもしれないけれど・・・。
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