ふと車窓から見上げた空には星も月も見えなくて、なんだか寂しい感じがする。 新月なのか、曇っているだけなのか・・・。 信号のない道をひたすら黒い空に向かって走っていると、そのまま吸い込まれていくような感覚を覚えた。恐かった。
まるで自分の心のよう。 何かが足りない。いつもあるものがないような物足りなさ・・・。
私は月の様だと思っている。太陽の光を受けて光る月。 満ちたりかけたりするけれど、新月になるって事忘れていた。 一瞬見えなくなる姿にドキっとする。 あたかも自分が消えてしまうという錯覚をする。
でも、月には月の風情があるものだ。 満月になる楽しみを頭に描きながら帰路についた。
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