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2003年02月12日(水) きらきらひかる



きらきらひかるをもう一度読んだ。
一日で完読なんて、あたしにしてはありえない!
それほど面白かったですよ。

ホモの睦月と、アル中の笑子。
2人の結婚生活は、可笑しくて、どこかずれてて。
歪で、確かに綺麗でも正常でもないけれど。
あたしは笑子を自分と重ねた。
気持ちがあまりにも似ている。

優しすぎる睦月への苛立ちとか焦りとか、
紺君へのちょっとした嫉妬とか。
そういうドロドロしたもので自分がいっぱいになっていく感じとか。
そういう感情の所為で発してしまった酷い言葉とかね。
あたしはいつも、大切な人たちに酷く残酷なことをする。

精神異常か、と言われればそうかもしれなくて。
それでも「正常」の域を越しては居ない。
そういう微妙な浮遊感。

愛の形は、色々で良いのだと思う。
同性でも異性でも、そんなものは関係ない。
性別じゃなく、その人物が好きだというのなら、
それこそ、そこら辺のうすっぺらな愛やら恋やらより
よっぽど純情で綺麗だ
愛しい人が1人でも2人でも
愛する事に変わりは無いし
結婚というのは建前でしかない
夫に恋人が居ても妻に恋人が居ても
お互いに愛し合って結婚しているのなら
その奇妙な結婚生活は、案外居心地が良いものなんだろう

全てを、許してあげてください
痛々しいほどに3人とも奇妙な愛で繋がってる
3人ともそれぞれに傷ついて、それでも愛する事を止められないで居るんだ

そんな痛々しい話のように見えて、
まわりはとても優しい空気が流れてる。
綺麗な景色。
思いやりと、切なさ。
そういうものは、とても美しいと思う。
美しくて、とても気高い。
早死にの銀色のライオンのように、美しく、気高く。
孤独に独りで、強く、生きたい。




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