2003年11月09日(日) 使い古しのあたしはいない
あたしは矛盾してる自分が酷く好きだと思う。
自ら否定してそれでもなお受け入れる姿が、無様で良いと思う。
カッコ良い人間なんてなれなくていい。
求めるものは手に入らないほうがいい。
興醒めするあの瞬間があたしは酷く怖いから。
青い朝は酷く綺麗で冷たかった。
朝が始まる瞬間は見えないけれどちゃんと感じられる。
頬にあたる冷たい風はやけに優しい。
音1つなくひっそり明けていく空はとても高くて広い。
携帯はいつもはバイブだけれど必ず寝る前にはサイレントにする。
音のない空間で同じく音1つ立てずにひっそりとランプだけが光る。
メールは泣きたいくらいにあたたかい。
それまで無機質で温度のなかった部屋が床が空気が、呼吸していくのがわかる。
今日のあたしの朝の始まりだ。
朝は終わらない。
かならずどこかであたしが感じたものを別の誰かが感じている。
たとえば今日、この瞬間も。
朝はいつもあたたかくて優しい。
朝をちゃんと始めたいのはそのせいなのか。
どんなに疲れていてもきっかり3時に起きて朝を始める瞬間を待つのは
あたしがその日きまって悲しいときだ。
悲しいからこそ朝をきちんと正しくはじめる。
自分の傷を癒すのは自分だ。
あたしの傷はこうして少しずつだけれど消えていく。
1日だって使い古しのあたしはいない。
毎朝始まって毎晩終わる。
同じあたしはいないし、過去のあたしは戻らない。
Before
After
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photo by nezi-shiki