はぁ〜い 今夜もやってまいりました。
その名も
本職さんいらっしゃ〜いっ!!
今夜おこしの方は、お店のオーダーストップ10分後にいらした、親分(坊主)と子分(かなりゴツイが男前)で〜す。
うちランチは3時までやってて夜は1時なんスヨ。 オーダーストップですと言ったんですが、親分さんはAMとPMの区別がつかなかったんですね。
大声で 「3時って書いてあるじゃねーかこの野朗!!しばくぞこの野朗!!」
はい、僕と10cmぐらいまで顔を近づけてきました。 さすがに本職にはかないません。
意味もなく謝りました。
店長と話し合って、しかたなくお店へ入れることに。
ビールとウーロンハイを頼み、持ってったら
「おせーぞ!!てめぇナメてんのか!?火つけるぞ? こんな店簡単に燃やせるんだぞ!!」
はい、もちろん意味もなく謝りました。
親分が言った。 「ところでよぉ、今日はセイちゃんいないのか?セイちゃん。あの子に会いにきたんだよ。」
「はぁ、女の子なので遅い時間まで働いてないんですよ。(ほぼ苦し紛れ)」
「なんだよしょうがねぇなぁ」
ひたすら子分は 「ごめんね。」 と謝っていた。
しかし子分もシャツの隙間からバッチリ肌に描いてある絵が見えました。
仁義なき戦いとかウソだったんですね。 本職の人でまともな考えの人はいないんですね。
「兄ちゃんつまみはもうないんだよな?」
「はい、もうオーダーストップしてしまって料理はだせないんですよ。」
「そうか。」
その直後、さきほどラストオーダーで頼まれた料理が出てきた。
料理を運ぶには親分の前を通るしかない。
しかし前を通ったら 「料理できるんじゃねーか!!」 と何されるかわからない。
俺は頭をフル回転させた。
そこで思いついたのが、同時作戦。 片方が親分の気を引き、もう片方が料理を運ぶというものだ。
どうやって気を引くか。
俺が店長に言った。
「店長が『枝豆なら出せますよ』 と声をかけて気を引いてるうちに一気に俺が料理もって駆け抜けるから」
よ、よし。
いくぞ!!
店長が親分の方に行って 「あのう枝豆なら出せるんですけど…」
一瞬親分の目がそれた。
今だ!!
走り抜ける俺。 気をそらす店長。
このコンビネーションがうまくいき、親分に全く気付かせることなく料理を運ぶことができた。
その後はずっと酒を飲みながら子分に語っていた。
「だから人生ってのはよぉ…」
とりあえず一安心。
本職の人は全く常識が通用しないからきつい。
意外にも帰るのが早く、すぐにレジまできた。
「今日はセイちゃんおらんからなぁ。何しに来たんかわからんわぁ。」
(何しにって飲みにきたんんだろ?)
「ったく、ブツブツ(もはや解読不可能)」
今度はキッチンに入ってきて、キッチンに説教を始めた。 スッキリしたらしく、帰っていった。
が、ひょこっと戻ってきて玄関から
「店長ちょっとこい」 と手招きし、
「はいっ!!」 と、店長がとんで行った。
大丈夫かな?
5.6分ぐらいたってから戻ってきた。 ちょっと興奮していた。
俺「なんだった?」
店「もう意味わからんっ!! いきなりすごい力で腕掴んでずーっとブツブツ言ってんの!! もう酔っ払ってムニャムニャ言っててホント意味わからんかった!!
聞き取れたのは 『殴ったれ!!』と『ムカツクよなぁ』ぐらいス。 全然手離してくれないし、ホント意味わからんかった!!」
帰った後すぐ店の玄関の鍵を閉めたのはいうまでもない。
仕事が終わった後、とりあえず噂のセイちゃんに電話しました。
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