夢の中で夢を見ているのがわかる時ってある?
今日の俺がそうだった。 夕方に2時間だけ空いた時間があったから、寝ることにしたんだ。 タイマーをかけて。
タイマーが鳴って起きたが、結局俺は二度寝をしてしまった。
そこで俺の潜在意識が 「なんとしても起きなくては!!」 って思ったけど、体の疲労がピークで起きれない。
そこで意識だけが先行してしまったんだ。
そうしたら、夢の中で現実と同じいつもの布団の中の俺がいた。 いつもと違うのは、ひどい耳鳴りとたくさんの声が頭の中で響いたことだ。
やたら重い体を少し動かし、携帯電話で時間を確認しようとしたが、携帯の電源が切れている。
体が動かない。
なんでだ?
ひょっとしてまだ俺は起きてないんじゃないのか? わかった!! これは夢だ!! 早く現実の世界に戻らなくては!!
たくさんの声が俺に話しかける。 「いいからお前は寝てろよ。」 「その体は俺が使う」 「ほんとは俺の体なんだぞ!!さっさと(体を使う)権利を俺によこせ!!」
中には女の声も混じっていたが、笑い声以外ほとんど何を言っているかわからなかった。
このままだとヤバイ!! 起きなくては!!
体が動かない…
そうだっ!! 声を出せばいいんだ。
…
声が出ない。 ノドに何かを詰められたような感覚だ。
何度も何度も何度も声を出そうとする。
笑い声に混じって 「いいから俺によこせよ。」 たくさんのヤツが俺に話しかける。
本当に恐くなり、力を振り絞って思いっきり声を出した。
「ヴぁ…」 少し出た。 もう一息だ!!
「ヴぁ…あああー!!!!」
自分の声でかろうじて起きることが出来た。
これらの事を鮮明に記憶していて、もしあの時起きれなかったら… って考えたら、布団から出れなくなり、しばらく一人で震えていた。
ひどい耳鳴りと一緒に響いたあの声はなんだったんだ?
これは今日本当にあった話だ。
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