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2002年10月03日(木) ■ |
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金木犀 |
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また薫っているよ
いつのまにかもう
オレンジの
罪が
さようならを増やす度に逃げていった小さな痛み
逃げていることに気付いた時そこにあった喪失感
焦るばかりの成功
褪せるばかりのgouache
ぽっかりと浮かぶ 月
ぱっくりと柘榴 口をあけて
それは美しく、余りに美しく。
甘い
甘い罪
幼子の手にはオレンジの罪
鼻に薫る甘い薫り
オレンジの罪
小さな オレンジの罪
幼子は思い出す、小さなオレンジの痛みを。
甘い甘い、オレンジの罪を。
ああ また―――――――――――――――――
胸いっぱいの、オレンジ。
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