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冬、昼、ふたり。 | 2007年10月31日(水) |
窓から差し込むあたたかな光を全身に受けて少年は午睡を楽しんでいた。 ひとの腿に足を載せてソファを占領するその暴君は、呑気な顔つきで夢の世界に深く深く浸かっている。 クッション代わりにされた腹いせにその膝を書見台代わりにして本を読んでいた彼は、ふと視線を上げて眩しそうに目を眇めると背にしていた窓のレースカーテンを引く。小花模様をすり抜けて、薄暗がりの中に少し弱くなった光が落ちた。白い頁の上で蜘蛛の巣にひっかかった灰色の花がゆらゆら揺れる。 冬の陽の光は穏やかで、肌を焦がすような凶暴さを持つ夏のそれと同じものとは思えない柔らかさで全てを包み込んでくる。 ソファの肘掛けに載せられた色の濃い金の髪とゆるやかに結ばれた唇をぼんやりと眺め、彼はしばらくしてまた手元に視線を落とす。 健やかな寝息と本の頁をめくる音だけが響く、そこは静かな楽園だった。 やがて眠気が伝染したのか、重くなってくる瞼に逆らえず、彼も目を閉じて背もたれに寄りかかる。 窓の外、小枝に引っかかった雪が少しずつ融け始め、ぽたりとひとつ雫をたらした。 ****** この前の屋台の文章読み返してあまりの下手さに頭を抱え、文章練習にともかく何でもいいから書こうと思い立ったはいいものの意味不明すぎる。 分かりにくいけれど男の子がふたり。 情景描写オンリーというのは難しいけれど楽しくて読む側だと少し飽きる。 |