ねぎぼう業務日報

2003年02月21日(金) 分析屋さんの地位向上を!

今日、試薬メーカーの人とゆっくり話す機会に恵まれました。
「日本は分析者の地位が低すぎる」といっておられました。
日本では分析はあくまでものづくり(お金儲け)のおまけ
という位置づけです。

分析屋の端くれとして、痛感することです。

欧米では分析屋さんの地位が高く認められております。
分析は国際社会での価値の共有上とても大切だからです。
地位相応の責任も伴い、日本にくらべるとハイレベルの
分析を要求されますが。
日本は残念ながらいまだに「島国」として、国際化から
取り残されているんです。
世界と隔絶したユートピアとしてのアイデンティティー
を日本に見出しているわけじゃないんでしょ?
他国とかかわっていく以上は、もっと、もっと、
「マジで」いかんと・・・

田中さんが分析屋さんとしてノーベル賞を受賞しましたが、
これで分析屋さんの地位が上がるでしょうか?
今でも、「第2・第3の田中さん」は企業や日本社会で
冷や飯食っているところでしょう。
さらに言うと、分析のレベルを高めるということに対して
口では「精度管理」だのなんだの言いながらも、
まだまだ日本では価値を認められていません。
だから、分析の「安易な価格競争」になるんです。
その価格競争の「裏側」にあるものは・・・
手抜き、人件費の大削減・・・
日本が骨抜きになっていく過程が垣間見えます。

日本を救うのはやはり国際化。それによって日本の問題点が
いぶりだされ、それをどんなに格好が悪くても
執念で熱く勇気を持って乗り越えて行くことでしょう。
「ここがヘンだぞ日本人!」といわれたからって
シュンとうつむいてる場合じゃないです。

分析は産業にとっても、「神経」に相当するものです。
痛みを感じるのがイヤだからって、神経抜いちゃったり
しないでしょ? 歯なんて神経抜いたらポロっといき
ますよ。神経は大事にしないといけません。

だから、分析屋さんを大事にしてください。
大事にしてくれたら、それだけ頑張って
体のためになりますけど、粗末にしたら鈍感に
なって、体が傷ついても感じないから、壊死しますよ!


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