双葉社より「TVアニメ命言集」という、 アニメ登場人物の最期の言葉を集めた本が 出ており、つい買ってしまいました。
作品別に、敵味方にかかわらず命を落とした 人が残していった台詞とその背景が収録されており、 しかも各作品にはあらためて概略が載っているので、 「こんな設定だったのか・・・」と思うことも しばしば。
「アニメ」というだけだけあって、「特撮」は 入っていなかったのが残念ですが、 もし同様の企画があると、これも心を打つもの になりそうです。
たとえば、 「未来戦隊タイムレンジャー」より、
滝沢直人 「お前は、変えてみせろ・・・」
傷ついて避難所で保護されながら、少女のために 逃げた小鳥を捕まえようと階段から手を伸ばし 捕まえんとした瞬間、ゼニットの銃弾に倒れる。 そして、駆けつけた浅見竜也の腕の中で、 自らが叶わなかった、運命を変えることと Vコマンダーを竜也に託して息を引き取った。 権力を追い求めるという、戦隊シリーズの ヒーローとしては異色の存在であったが、 その最期も壮絶なものであった。
ドン・ドルネロ 「リラ、もう一度顔見たかったぜ。おめぇ、 俺のお袋にそっくりだって知ってたか?」
暴走するギエンを止めるために、自らの手で 始末する決意をしたドルネロであったが返り討ちに あってしまう。
追ってきたユウリにカプセルにいる囚人を 31世紀に帰還させることを託すが、ユウリの 肉親を襲撃したことについては 「覚えていない」といい、ユウリを半狂乱に させる。 以前、金の力で母親を連れ戻したと言っていた ドルネロであったが、 息絶える直前に言い残したのがその台詞。 ドルネロの死を聞いたリラをして 「お金ぬきでも、ちょっとは好きだったわよ」と いわしめるあたり、戦隊悪役の中でも 屈指の味のあるキャラの面目躍如。
そのギエンの最期の台詞はまた機会があれば。
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