って録画してあった映画を2本観ただけなんですけど(汗)。
『ブラス!』 ブラスバンド&ユアン・マクレガーと私の好きなものが二つも出て来るのでずっと観ようと思っていたのです。イギリス映画は、画面から伝わって来る温度も湿度も明度も、ハリウッド映画とは全く違います。 閉鎖を目前にした炭坑の、伝統あるブラスバンド。指揮者のダニーは「音楽が一番大事だ」と言いますが、団員達は生活のかかった炭坑の閉鎖の行方に練習どころではありません。故郷へ戻って来たグロリアの入団から、再びコンクール優勝を目指して練習を始めますが……。 不況・失業・病気など暗いテーマが一つの軸になっていますが、そこはかとなくユーモアが漂うのはイギリス映画ならでは。ダニーとその息子のトロンボーン担当のフィルの親子関係、その他の登場人物の夫婦間系や恋愛も胸を打ちます。他人事ではない、胸が痛くなるようなシーンも多くあります。特にフィルは辛い事が続き過ぎて、見ているこちらも平常心でいられなくなるくらい。ダメ人間かもしれないけれど、根が優しい愛すべき人物な為に余計に悲しい。 私がイギリス映画を見る度に感じるのは『諦念』の二文字。しかし、諦めてそこで終わってしまうのではなく、そこからまた始まっていく力強さを感じます。
もう一つの軸のブラスバンドの描き方も素晴らしい。吹奏楽部時代を思い出しました。演奏中の表情、コンクールの緊張感、移動のバスの中のざわざわしたムード……。すごくリアルです。劇中の演奏も楽しめます。 ラストには非常に静かなアレンジの「威風堂々」が演奏されます。全てが解決する訳ではないけれど、真っ暗闇の中で終わる訳でもない。大袈裟なハッピーエンドとは違い、いつまでも胸に、そして耳に残ります。派手な所などまったくなく、重い映画ですが、見ている間中釘付けになり、ハンカチ・タオル・ティッシュの類いは必須。 (ただ一つだけ納得いかないのが、グロリア役の女優さん……、この人って美人なの?)
『素晴らしき日』 こちらはまた打って変わってハリウッドならではの軽く、明るいラブコメディ(この言い方すごく恥ずかしいけど)です。ミシェル・ファイファーが好きなんで録画しておいたんですね。 バツイチ同士のメラニー(ミシェル・ファイファー)とジャック(ジョージ・クルーニー)は最悪の出会いをしながらも、仕事の都合で互いに子供を預かりあう内にだんだんと惹かれあって……。 楽しく気軽に観られます。そんなにドタバタもしていないし。こんなもんかなー(?)と思う部分もあるけど、ジョージ・クルーニーもいかにもな感じでチャーミングだし。二人の打々発止のやりとりがイイです。私も可愛くない女キャラなので、あるある、とちょっと共感したり。 ラスト近くで家に来たジャックを待たせてメラニーがおめかしするシーンが可愛い。ちょっと痩せ過ぎなんだけど、完璧じゃなくても魅力的なんだな、と。しかし激しくダイエットしようと思いました。そのちょっと手前のキスシーンもいいですね。恋から少し距離を置いていた二人が、ためらいながらちょっとずつ近付いていく感じがいい!!生々しいシーンがないので安心して観られます。って、イイ年して何を言っているんだ。 ただメラニーの子供役の髪型はもうちょっと何とかならなかったのかと。ファイファーがキレイなので余計にもっさり感が強調されます。少し梳いてやれ、と。
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