2002年08月13日(火) |
宝塚歌劇宙組「鳳凰伝/ザ・ショーストッパー」 |
2002.8.12 13:00〜
よく考えたら宙組を見るのは初めてじゃった。 花總さんは「エリザベート」以来だと思うが、すっかり貫禄じゃった。 知らない人ばっかりで時間の経過を感じた舞台となったのでした。
ベースが「トゥーランドット」ということで、以前夜中にテレビでオペラ版で見たのはなんだかドスコイなプリマが演じていて引いてしまい見られませんでした。 だからかなり期待していました。結果としてはまずまず。 満足!といえないのは、全体的に暗くてどんよりした雰囲気の舞台なのは原作のせいだろうし仕方ないと思いつつ、なんだかノレない雰囲気でしたなあ。 衣装は豪華だし、セットもよかったし、トップコンビも適役だったし、次世代とップ娘役候補彩乃かなみさんたちも良かったしなあ。 なんでなんだろう?多分宝塚らしさが減少だったからかなあ。ん〜よくわかんない。 それにしても「トゥーランドット」に出てくる女性3人て現代に生きる日本人(女性)に通じる哀しみを持っているので痛かったなあ。 3人の中で、奴隷のタマルは今の日本人が忘れてしまった良さを持っていると思う。 奴隷である身分とか最後に命を犠牲にすることはお芝居の中の出来事でしかないけど 自分の分相応を知っていて、自分の役割をきちんと守り、それでいてここぞという時は自分の損など省みずに行動する。 そんな人って今もいるんだろうけど、現代では天然記念物のように滅多に拝めないなあ。 みんなアデルマ姫ばっかりなのね。というかそういう人ばかりが目立ってしまっている。 保護者である乳母たちがまた親ばか。どうしようもないね。 自分の力(魅力)とか相手の気持ちを慮りもせずに、希望がかなえられないと相手のせいにしてしまう。 昔から恋愛劇ではありがちな「逆キレタイプ」鳴かぬなら殺してしまおうホトトギスなんだけど、あくまでフィクションだからよかったんだってば。 主役のトゥーランドットはその2人の間で立ち往生している殻に閉じこもった人なのね。 夢や理想に今にも押しつぶされそうで、悶々としているんだけどどうにもならないんだね。トラウマタイプでもあるし、単に妄想(笑)がすごくって大人になりきれない人でもある。 私はもちろんトゥーランドットタイプです(爆)痛かったなあ。 なんだかそんな事を舞台見ていて感じてしまって、楽しめなかったのかもしれない。ダメだこりゃ。
それはさておき、タマル役の彩乃かなみさんの演技はよかったですね。 やっぱりというか当然というか泣いてしまいました。本当に西田○行やうつみミドリ並に涙もろい自分がいやになってしまうよ! 私の涙の価値って大暴落なんじゃないかなあ。いや、そんな事ないぞ!自分でゆうたらアカンね。 花總さんみて、感慨深いのはやっぱり貫禄。彼女は「百夜伝説」の妖精ミーミルとか「エリザベート」タイトルロールなどのいかにもな娘役が印象的だったのもあるけど もっと時間の流れを感じたのは。「ブルボンの封印」という作品。 この作品では宝塚なので無理やり主役を男役に書き換えてはいるけど実際は主役がマリーだったと思うんだけど。 そうすると当時一路さんの相手娘役だった紫ともさんはどんな役かと申しますと主役を愛するあまりかなりムチャをする、普通なら相手娘役がやらないような役を紫さんが演じることに・・。 紫ともさんのサヨナラだったし、ともさんも大好きだったので結構哀しかった。 いろんな事情を考えたら仕方ないのだろうけどさ・・・という事を思い出してしまったんだよね。 タマルという役は奴隷だし、服装は地味だからトップ娘役では適当ではないのだろうけど 「トゥーランドット」という役はトップにふさわしいけど、娘役??という疑問はあるね。 とにかく時間は流れているのです。ああ無情。 でもそれだけ長くいて貫禄十分でもそれに見合った役を与えてもらい、見事に演じているのだから花總さんはやっぱりすごいなあ。と思いましたよ。 和央ようかさんはこれまでこれといって印象なかったんだけど、歌が一路さんに似ているなあと思いました。 スタイルいいし、カラフ役は実は難しい役だと思うので、説得力があってよかったと思います。 男役さんはこれは!という目立った役が少ない気がしたけど、水夏希さんは流石に存在感あったなあ。水が舞台で使われたのはシャレ?・・んなわけないか。
「ザ・ショーストッパー」 これは短いし、タイトル負けっすね。いつのまにか終わっていたよ。 印象に残るシーンは残念ながらなかったなあ。どうしたことだろうか。 しばらく考えること5分。 オープニングは私の大好きな謝先生の振り付けだったし、登場の仕方など変わっていて面白かったです。 しかしまたリベルタンゴ使っていたね。嫌いじゃないけど。ネタ尽きたのかな? 宝塚って新作じゃんじゃんださなきゃならないからキツイよね。 たまには充電させてもらっているのかしら?
なんて余計なことばかりの感想とりあえず終わります。
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