ゼロの視点
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昼下がり、家でのんびりしていたところ、電話がなった。一瞬、居留守でもしようかな?、という誘惑が私を襲ってきたが、なんとなく電話に出たほうがいい感じがしたので、素直に受話器を取る。すると、夫の歯医者からだった・・・・。
《アナタのダンナさんの体調が優れないので、すぐに迎えに来てほしい》とのこと。なんで歯医者で、体調が悪くなったんだ、あのオッサン?!?!??!!、と思いながら、どうも歯医者の話し方があまりにも深刻そうなので、夫を迎えに行くことにした。
一刻も早く行ったほうがいいのだろうが、とはいえ《そこまでしなくとも・・》という思いもあり、キチンと化粧する時間を確保した上で、歯医者に出向いてみる。そして、“体調が優れない”という夫を探してみると・・・・・・・・、奥のほうで、顔面蒼白になったオッサンを発見。
白い、白い、しろぉぉおおい、オッサン。
ああ大変だったのね・・・、と思いながらも、あまりにもオッサンの顔が白く、衰弱しているので、思わずプッと吹いてしまった私。そんな私をみて、思いっきりムカついているオッサン。ま、許してちょーだい♪。
本日、右下親知らずの抜歯のために歯医者に出向いた夫。が、どうも麻酔がうまく効かないまま、親知らずを抜かれるはじめ、その痛みはゲシュタポの拷問にも匹敵するほどのモノだったと夫は、弱々しく語る。が、なんで実際にその時代に生まれてもいないのに、ゲシュタポの拷問と比較できるのか?、等というツッコミはこの時はやめといたのだが・・・。
夫の右下親知らずの根が、かなり曲がったまま奥の奥まで入りこんでいたため、これを全部抜くのが、技術的にも難しかったと、歯医者の弁。で、難しかった=時間がかかった、ということであり、結局夫は、長時間、麻酔が効いてない状態で、強烈な痛みと同時に、親知らずを抜く作業で生じる、ガリガリ、ゴリゴリという生々しい音を耳にし続けていたことになる。
いやあ、それにしても恐ろしい・・・・。私の身に起こらなくてよかった・・(笑)。
夫はあまりの痛みに、汗がダラダラ出て、気がどんどん遠くなっていってしまったらしい。あとになってネットで検索してみたが、親知らずの抜歯でのショック死というのは、結構あるらしいので、ことによったら、この日、私は40歳で未亡人になるところだったのかもしれない。
私は20代の後半で、すべての親知らずを抜いてもらったが、その歯医者が非常に腕のいい人だったので、一瞬たりとも痛みを感じることがなかった。なので、親知らずの抜歯が大変というのは迷信に過ぎないと思うキライがあった私だが、今回の夫のケースを目の当たりにして、少し考えを改めねばならなくなった・・・・。
余談だが、親知らずが痛いということで、色々な人から抜歯を勧められていた夫。そんな彼は、そのことを自分のママンにも相談。すると、この婆さんは『抜歯なんて滅相もない!。絶対に歯をキープしなさい。1本でも多く歯があれば、モノをよく噛むことができるのだから !!!!!』と、突拍子もない助言を夫にした模様・・・・。モノを捨てられないケチケチ婆さんらしい発言とはいえ、呆気にとられたゼロでした。
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