| 2015年05月03日(日) |
遍路五日目(第16番観音寺から第17番井戸寺まで |
○第13番大日寺から第16番観音寺まで4.9Km ○第16番観音寺から第17番井戸寺まで2.8Km ○第17番井戸寺から宿まで8.4Km
遍路歩行距離:16.1Km 歩数:38,224歩 宿:二軒屋オリエントビジネスホテル その外に宿から「ピッツェリアスガッチー往復2Km)
第13番大日寺の朝の「お勤め」はファンがいるだけあって非常に面白いものでした。ご住職ともう一人の僧侶の読経の後でご住職の講話がありました。この話の内容はご住職が本にして出版しているようです。ご住職は韓国伝統舞踊の一人者であり、先代大日寺住職に見初めされて前住職と結婚されました。その8年後に先代住職が突然亡くなられたために大日寺住職を引き受けることになりました。以下ご住職のお話を紹介します。
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私は36歳の時に韓国伝統舞踊を紹介するために訪日しました。四国徳島での公演のときに大日寺宿坊に一週間泊めて頂きました。無事公演を終えて韓国に戻ってから先代住職(ご主人となる方)から琴線に触れるお手紙を頂きました。そのとき先代住職は55歳でした。独身の先代住職の猛アタックの末にその一年後には二人は結婚することなっていました。(ここで先代住職の手紙を朗読されました。) 先代住職は「貴方は何もしなくても良い。男でも女でも良いから子供を産んでください。」と言われました。大日寺住職はこれまど何代にも渡って子供に恵まれず外から養子を迎えていたのでした。結婚の三年後に男の赤ちゃんを産んだときには本当に喜んでくれました。長男の誕生日は4月13日です。13番札所の子供として不思議な縁だと思います。
ところが結婚8年後には先代住職が脳梗塞で倒れそのまま亡くなってしまいました。その時には私はまだ日本語を十分に話せない・漢字も読めない状態だったのです。子供と一緒に韓国に戻って韓国で暮らしていこうと考えました。しかし先代住職は銀行からお金を借りておんぼろだった大日寺を立派なお寺に改築していました。先代住職のお葬式の日に銀行の方がやってきて大日寺の借金がまだ1億円以上残っているということを知らされました。この大ピンチに誰が大日寺の舵取りをしていくのか。
この時先代住職のお母さんが「貴方ならできるから住職になりなさい」と励ましてくれたのです。息子も「自分はしっかり住職になる勉強をするからそれまでしばらく母さんが住職となってください」と言ってくれました。また私の父(日本生まれの韓国人)も励ましてくれました。周囲のそうした励ましで日本語・お経を勉強して住職となる決意をしたのです。
住職はそのお寺の全般に責任を持ちます。宿望の宿泊客は季節によって増減します。客の多いシーズンだけ宿坊を手伝ってくれと言うわけには行きません。ですから宿坊に泊まりたいという電話があっても、人手が限られている時には断らざるを得ない場合があります。私のお父さんは大分で生まれた韓国人です。日本で教育を受けましたが戦後韓国に戻って韓国人社会で暮らしていく事は大変でした。日本での教育は認められないので公式の学歴は「尋常小学校卒業」です。しかし勉強熱心な父は韓国で独学で勉強して国家公務員になり、6人の子供立派に育ててくれました。
父はアメリカと韓国の仁川に住まいがあります。一年の半分は大日寺を手伝ってくれています。でも日本国籍がないので一年の一定期間日本から出国しなければなりません。むかしはアメリカの家に帰っていたのですが、年をとって飛行機の長時間旅行が苦痛となっために韓国の仁川にマンションを確保したのです。現在息子は18歳になっています。アメリカで勉強していますが、アメリカの大学を終えた後は高野山の大学に入って僧侶になる勉強をする予定です。四国八十八札所遍路を世界資産にしようという希望がありますが、そうなると英語を話せる住職が必要になります。息子は日本語・韓国語・英語・スペイン語が話せますので、外国人の遍路がきても十分対応できます。息子が日本に一時帰国したときの檀家のお寺で挨拶をした録音がスマートホンに入れています。息子が将来住職を次ぐ気持ちでいること、父親と私の後ろ姿をしっかり見て育ってきたことが分かります。(ここで息子さんのスピーチを再生。)
ここまでは自己紹介ですが朝の話のテーマは「家族への感謝」というものです。先代住職はいつも私に「ありがとう」といってくれました。「嫁にきてくれてありがとう」「ご飯を作ってくれてありがとう」「息子を生んでくれてありがとう」等々です。日本人は心が優しくて思いやりがあると思いますが、家族どうしでは「感謝」を言葉に出すことは少ないのではないでしょうか。家族の間でも「ありがとう」と感謝の言葉を掛け合うことは非常に大切なことだと考えています。(以上、引き続き朝食となりました。)
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韓国の人間国法級の舞踊家だというご住職は大変若々しく非常に勢力的な方だと思いました。日韓関係がギクシャクしていることにも少し触れられて両国民の相互理解に少しでも貢献できればと話されていました。但し、「家族間の感謝の言葉」など関して、韓国の方から見ると「日本人」が「シャイ」に見える事が良く分かりました。日本人の感情を表に出さない態度は韓国の方からすると少し物足りなく思えるのだと思いますし、韓国人の直截的な感情表現は日本人からすると少し不躾に見えるのだと思います。難しいところです。
昨日第14番常楽寺、第15番国分寺を参拝しておいたので今日はの二つの札所は素通りで第16番観音寺、17番の井戸寺の二つを回りました。その後は徳島市内に入り遍路とは別で「ナポリピザ」を食べる予定なのです。
昨日通ったぬきの「たんこ」の家ではお爺さんが家の外に出ていました。お話を聞くと「家族の中でお爺さんにだけ噛みつく」といっていました。しかし「たんこ」は本当はお爺さんを好きなようで「右手のお手」「左手でお代わり」の芸をちゃんとやっていました。「猫の家」では猫達があちこちで日向ぼっこをしていました。今日は6匹の猫がいました。
第16番観音寺、第17番井戸寺には多くの遍路が参拝していたのですが、遍路道の私の前後には歩き遍路の姿は全くありませんでした。昨日まで前に行ったり遅れたりしていた歩き遍路達はすでに通過してしまったのかもしれません。今日の午後は徳島で一端遍路中断です。まず駅前の「そごう」にいってセゾンカードで現金を降ろしました。セゾンの端末は高知にはないので、徳島でお金を降ろしておかなければなりません。
徳島駅前「そごう」周辺の道には派手な格好(コスプレ)をした若者がうじゃうじゃいました。5月3日から5日まで全国のアニメファン・コスプレファンが徳島に集まっているのだそうです。市内各所では様々なイベントが行われています。集まっているのは、アニメの声優さん、子供向け番組主人公を演じる俳優さん。テレビマンガのキャラクターのコスプレを趣味とする人、そうした人達の写真をカメラで撮ろうという写真マニア。奇抜な格好をしているコスプレファンには大きなスーツケースをひっぱている人も多かったです。「歩き遍路」の白衣と菅傘などはそうしたコスプレの中にあって全く目立ちませんでした。
無事にお金を降ろしてから、「真のナポリピザ協会認定店」としては徳島唯一の「ピッツェリア・スガッチー」へランチが食べられるかどうか電話しました。ランチは予約で一杯だというので夕方5時30分からの夕食を予約しました。ピザの代わりに「徳島名物の徳島ラーメン」を食べる事にしました。駅前の地元人らしい人に情報をを聞くと「駅付近なら大王だね」と「大王ラーメン」を紹介してくれました。しかし場所を聞いて大王ラーメンの近くに行ってみると、そこには長い順番待ちの列ができていました。そこまで有名店に執着する気持ちもなかったのでそこは止めて今日の宿にチェックインすることにし、そこにいく途中で「両国」という徳島ラーメン屋さんで徳島ラーメンを頂きました。非情に濃厚なスープで美味しかったです。生卵無料で濃い目のスープに生卵を入れるとまろやかになりました。
今日の宿は徳島から高知方面に走るJRの駅に二つ目「二軒屋」というところにあります。二つ目といっても駅間が短いので歩いても大した距離ではありません。街道沿いの「鯛焼き屋」で120円の鯛焼きを買って歩きながら食べましたが私の趣味には合いませんでした。「薄皮鯛焼き」だとのことで「皮」はぱりぱり、中のあんこはどろどろというものですが、作っている所をみていると焼いている間はまったく手間をかけずにできがったところで「はさみ」でバリを切り落としていました。焼いている途中ではみ出したバリを上手に鯛の体に整形することはしなくなったようです。外側はもっちりであんこは少し固めのほうが食べやすいと思いました。
この日の宿は二軒屋駅まにあるオリエントビジネスホテル。かなり古く宿泊料金は非常に安いホテルです。一泊朝食付きで4600円。晩ご飯はピザを食べに行くのでちょうどよいシステムです。徳島市内の主なホテルは連休のイベントで一杯なのに、空いているということは「相当な」ホテルだとは予想していましたが、駅前で近くのスーパー・薬局のある便利なホテルでした。薬局で「アミノバイタル」を補給しました。
アミノバイタルについてはネットで筋肉疲労に効果があるとのネットの記載があったので、ちょうど味の素のキャンペーンに当たってで6袋無料(アンケートに回答する義務あり)で持ってきていたのです。最初の日に使って大変効果があることを確認したので、それ以降筋肉が痛くなりそうな場合には飲むことにしています。筋肉の痛みを消すのではなく、アミノ酸を補給して筋肉を補修することができるようです。
必要な品物の補充を終えてからピザ屋さんい向かいました。一度JRで徳島駅に出てそこで「徳島土産」を買って埼玉に送りました。今回の遍路は高知まで行くので徳島土産を持ってあるくことはできません。ピザ屋さんは駅前ロータリーからフェリー乗り場行きのバスに乗って行きます。バス停から少し歩くのですが短距離の歩きなら苦になりません。
「スガッチィ」は夕方5時30分からディナータイムが始まるのですが、5時30分過ぎに到着してみると店の外の駐車場は車でごった返していました。地元では相当な人気店のようです。私は予約していたのですんなりテーブルに付くことができました。注文したのは勿論「マルゲリータピザ」。マルゲリータピザは税込み1200円です。結構大きめです。ここのピザの特徴は「トマトソースの美味しさ」だとおもいました。チーズは料金の高い「水牛バージョン」にしない限りは満足は望めないでしょう。ピザ生地は少し塩加減が足りないかなという感じでした。焼き加減はバッチリですが、ピザ生地の中央付近が少し「厚い」感じがしました。でもトマトソースの美味しさが全てを「カバー」していると思いましが、マルゲリータの美味しさは「白・緑・赤の具とピザ生地」ですが、残念ながら「赤」が突出していてマルゲリータの総合的な美味しさを味わうことはできなかった感じでした。帰りは徳島駅まで歩きJRで徳島駅から二軒屋まで移動しました。
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