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■ 銀行嬢
あたしは、よく銀行へ おつかいに行く。 だから、窓口の彼女の機嫌がいいことは、スグわかった。
ニコニコ ニコニコ 彼女は、目をキラキラさせていた。 少なくとも そう見えた。
『今日、冷房が入ったんです! 快適でしょ! 涼しいでしょ! 今日なんて暑いですよね!』 「…確かに、涼しいですね」 いつも、無口の彼女が やけに早口だった。
そしてそれよりも、あたしは 嬉しそうに話す彼女の手元に不安を覚えた。 バンバンと勢いよくハンコを押す。 振り込み用紙にハンコを逆に押し、押しなおし、さらに オマケだろうか また2度も押した。
だ、だいじょうぶ…だろうか。
でも、よっぽど、嬉しかったんだろう。 あたしは、銀行嬢が暑いのが苦手だと推察する。
2003年06月27日(金)
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