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長年「相棒」とも言えるポジションで一緒にお仕事をさせていただいた方の異動が突然決まり、お仕事の引き継ぎその他よりもあたふたする気持ちをどうしていいのかわからずにいます。 仕事上のおつき合いの場合、このような別れは当然のように繰り返されること。なのに、なぜかこの方とはずっとずっと一緒にお仕事できるような思い込みを勝手に抱いていたことに、こうなって初めて気づいたのです。
長い時間を一緒に過ごしてきて、自分のいいところもダメなところも全部知られている…という点では、家族や友人に近い存在なのかもしれませんが、ふたりを繋いでいる“仕事”は自分たちが直接関わっていながらも自分たちのものではない。…つまり、それぞれが良いと考えたことであっても、会社の利益にならない場合は容赦なく切り捨てられることも少なくないわけで、そいういう意味ではやはり特殊な関係なのかもしれません。 叱られることも、呆れられることもありました。ホメてもらえたことなんて、数えるほどしかなかったように思います。どれだけ話を重ねてもわかり合えなかったり、期待に応えられない自分が情けなくてひとりになってから泣けてきたことも何度もありました。 仕事のやり方や仕事に対する姿勢について指摘されて、初めて私個人の性格の甘さや行動の温さを初めて自覚させられたりもしました。 それでも。 ありふれた言葉を使うならば「同志」や「戦友」…でしょうか。家族や友人とは全く違うけれど、或る意味身内に近いような親しさを感じるとても大きな存在でした。
私は、とても涙もろいです。つい先日も、廃車にするため愛車を見送りながら涙してしまったほど、とりわけ別れに弱いのです。 それなのに、なぜか今回は驚き、呆然としただけで、ウルッとすらしませんでした。 それは、こんなことで泣くような自分の弱さを見せたくないという、精一杯の虚勢なのかもしれません。泣いてしまうと、その人無しでこれからどうすればいいのか途方に暮れていることを認めてしまうようで怖いのです。 私が今やるべきことは、別れのつらさに涙することなどではなく、早く後任の方といい関係を築いてゆく…ただそれだけ。相棒がかわることを寂しがるよりも、この出会いによってこれまでにはなかった何かに出会えることを期待しようと思います。
誰かと別れる際にいつも思うのは、いつかまた偶然出会ったときに一緒に過ごした時期のことを懐かしく話せるといいな…ということ。大好きな歌にある、変わりながらも変わらずにいられる…というのが、私の理想なので。今回も、そうであればいいいと願っています。 Kさん、今までありがとうございました。これからもどうかお元気でいらしてください。 |
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