エロとピンクとアミタイツ。
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2003年06月30日(月) |
イタリア→渋谷→パラダイス |
ここ1、2年はやってる「セレブ」っていう言葉、なんとかなりませんかね。 「シロガネーゼ」レベルの、すぐ消えるコトバだと思ってたら、 もう2年くらい経っちゃったよ。
「セレブ」って、「セレブリティー」を略して、さらに意訳して、 まあ、ざっくばらんに「イケてる女(高級風味)」あたりの意味合いだと思うんだけど。 キャメロンディアスが「セレブ」で、ジュリアロバーツが「セレブ」で、 さらに叶姉妹までもが「とってもセレブ」とされているのを見ると、 「セレブ」って幅広すぎて恐ろしいなと思う。 そのお手軽感が、世のアホどもに「私だってセレブリティー!」と思わせ、 無駄にモノを買わせているのだろうと思うと、 この無責任であいまいなコトバは政府が発令したんじゃないかと疑えてくる。 小渕さんが2000年問題の時にやった、「ガスコンロを買いましょう」と同じやつね。
「いま一番セレブな洋服!」 「セレブなひとはみんなコレ!」
こういう広告は最近さすがに見慣れてきたけど、これはびびったね。
「セレブ注射」
なんでもありですか、そうですか。 俗に言う「コラーゲン注入」(顔にコラーゲンを直接打つやつ、すっげえ痛いらしい)の事だと思うんだけど。 「セレブ注射」ってネーミング、ものっすごいニセモノ感がしない? 叶姉妹の人工乳並みの。エセ高級感。 高級を売りにしてるのに、このコトバにつきまとうこの安っぽさはなんなんだろうね。
「選ばれた人」である「セレブリティー」に、「これであなたも」なれるわけがないのに、 「あなたもなれる!」っていう、安っぽいマニュアルが氾濫しているからだろうか。 つーか、「選ばれる」っていう他動的なものに自発的になることってできんよね、普通に考えて。 雑誌って怖えなあ。そして女子の8割を占める雑誌信者って怖えなあ。 ☆
今日閉館する渋谷のパンテオン(渋谷東急)にふらっと行ってきた。 締めくくりは、ベタだけどニューシネマパラダイスでね。 もう、パンテオンとパラディーソがかぶっちゃってかぶっちゃって、 イタリアと渋谷がかぶっちゃってかぶっちゃって、 立ち見のあたしは突っ立ったまま2時間ぐでぐでに泣いた。 映画が終わったあとに場内にわく拍手、「ありがとー!」と言う声。 「映画館」という場所そのものに固執した事なかったけど、 今日ははじめてその空間そのものに飲まれたわ。 「映画」だけでなく、観客もふくめた「映画館」に。 テンションそのままで映画館の壁にひとこと書いてさよならしてきた。 葬送曲がニューシネマパラダイスって素敵よね。 映画館のお葬式は、しめやかに、にぎやかに。 ありがとね、パンテオン。
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