土曜日生まれは腰痛持ち

2002年12月03日(火) 「クイーン・コング」を見ました

1976年に製作され、昨年日本で初公開されたという、
『クイーン・コング』を見ました。
タイトルからも察せられるとおり、
1933年『キング・コング』のパロディです。
といっても、意外なことに、同年に製作された『キング・コング』リメイク版より、
こちらの方が製作が早かったという話も…


いやもう、何というか……
「バカバカバカバカバ〜カ」と絶叫した後に、
全力疾走で逃げ出したくなるような、

そういう作品でした。
見たというより見てしまったの方が正確かもしれません。

モンティ・パイソン時代のテリー・ギリアムみたいな男が、
(ロビン・アスクイズという俳優だとか)
ある女性監督に一目惚れされ、アフリカに映画の撮影に行って、
そこで見たものは?という筋立てでしたが、
あの、涙が出るほどにチャチなセット、
しょーもないギャグの連続、無駄に凝った音楽、
そして、とってつけたようなメッセージ性…と、
見てしまったことに気恥ずかしさを感じずにいられない作品でした。

6年前、我が県が誇る日本最古のテーマパーク
スパリゾートハワイアンズ(旧常磐ハワイアンセンター)
長女の保育園の遠足で行ったとき、
土曜日のせいか、なかなかの人出だったのですが、
首都圏方面から来たと思しき若い人の集団が
妙にきまり悪そうにヘラヘラ笑っていたのですが、
この映画を見た私も、あのときの彼らのような顔をしていたことでしょう。
ニッポンのハワイはないよね。ポリネシアンダンサーは色白だし。
そういえば、私が通っていた女子高への求人の中で
最も給料が高かったのは、あのダンサーだったというウワサがあります。
それにしても、長いこぼれ話だ……


そうそう、DVDをデッキにセットしたら、
自動的に「日本語吹替」で再生されました。
若き日のT.ギリアムみたいな男を演じていたのは、
我らが広川太一郎さんです。
広川氏ならエリック・アイドルですよねえ。
ちなみに、美人で高慢ちきでサディストの女性監督の声は、
小原乃梨子さんでした。
どうしても「ドラえも〜ん!」と今にも叫び出しそうな、
あの独特な声。
この映画では、『タイムボカン』シリーズの
ドロンジョ様に徹しています。

1976年版の『キングコング』リメイク版は、
小学校の体育館で見た覚えがあります。
何しろ子供でしたから、インパクトに圧倒されただけで、
映画を映画として評価したり、感想を要領よくまとめたり
というまでには至りませんでしたが、
その映画でキングコングの“恋人”を演じたジェシカ・ラングは、
私が映画というのを積極的に見るようになった頃には、
もう既にオスカー女優になっていました。

もし、あのとき見せられていたのが『クイーン・コング』だったら、
「ちびまる子ちゃん」の野口さんに最もシンパシーを覚える者としては、
かなり入り込んでいたのではないかと思います。

Queen Kong
1976年イギリス/イタリア
フランク・アグラマ監督


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