2006年06月09日(金) |
子供に何かを教えてもらうこと |
火曜日の夜7時台に台所に立っていると、 下の娘がやってきて、 「お母さん、ミシェルって3歳なんだよ!」 と、唐突に言います。 NHK教育テレビで火曜日の夜7時から放映中の 〈何回目の再放送かわからん〉 アメリカ製シットコム「フルハウス」を見ていたのでした。 その日は、ターナー家の三女ミシェルの 3歳の誕生日というエピソードだったのでしょう。
「プリキュア」には新シリーズになってから、さして興味を示さず、 最近、彼女がシンパシィを覚えるものといえば、 「パワーパフガールズ」 「パン&ジェームズのおつかい大作戦」 「フルハウス」 の三つのようです。
生後9カ月からミシェルを演じて大人気を獲得した アシュレー&メアリー・ケイト・オルセン姉妹は、 プロデュースブランドが日本でも売り出されたり、 我が国でもそこそこ有名人ですが、 もうすぐ20歳になるそうで。 でも、下の娘にとっては、 自分より年下の、テレビの中のかわいい子というのが、 オルセン姉妹、ではなくて、 ミシェル・ターナーの“すべて”です。
高校に入ってからは、 完全に情報提供者側に回った上の娘の話は、 クラスメートのこと、部活のこと、勉強のこと、 どれをとっても我々にとって未知で、 かつ興味深い事物ばかりですが、 彼女がまだ下の娘ぐらいだった頃から 小学校中学年ぐらいのころでしょうか。 そんなこと、当然知ってるよ〜というようなことを、 非常に偉そうに 「○○って、△×なんだよ。知ってる?」などと 働きかけてくることがしばしばありました。 いい年をした大人にこの態度をとられると、 「テメーが知ってるようなこと、とっくに知ってるわい」とか、 「知らないけど、興味もねーやい」と、 情報の内容の良否を問わず、反発を覚えるものですが、 これが子供相手となると、「へぇ、そーなんだー」と デアゴスティーニの雑誌名のような相槌を打つ程度には、 にこにこしていられます。
これは自分の子供だからかなと思っていたのですが、 どうやら、ある程度以下の年齢の子だったら、 大抵許せてしまう……というよりも、 私はどうも、子供に何かを教えてもらうのが 好きな人間なんだということが わかってきました。 特に、まるでロリコンおやじの言いぐさですが、 賢くてかわいい女の子だったら言うことありません。
上の娘がまだ小学校低学年の頃、 近所のレンタル店で、同級生の男の子S君に会いました。 私はそのとき彼にあいさつしながら、娘に話しかけたつもりで、 「○○〈さるマニアックなアニメシリーズ〉のビデオが見つからなくて…」 と言ったのですが、それにS君が反応し、 「それなら、あっちにいっぱいあるけど」 とヌカしよります。彼もファンで、よく見ているのだとか。 なるほど。壁面にくっついた棚に、嫌というほどありました。 お礼を言いながらテープを吟味していると、 S君が、「誰が見るの?」と尋ねました。 「この子〈娘〉のお父さんだよ」と答えると、 「へえ、オトナでもこういうの見るんだ」 と来ましたわい。 こちらにしてみれば、小学校低学年がこれを見ていることの方に むしろ驚いたのですが。
しかし私は、もとより狭量な人間です。 些細な情報でエラソーにされるのは好きなのですが、 「戦争なんかなくなればいいのに、大人はどうして」的なことを 問いかけられると、それがどんな正論であっても、 「ガキはとりあえず黙ってろ」と思ってしまうことがあります。 知ったふうなことを言った上、 大人は悪みたいに短絡的にまとめられるのが何よりムカつくので、 「子供たちの問題は、我々大人の責任」的フレーズにも、 同じくらい胸悪くします。 要するに、無限責任を負うことができないのです。 「言ったところで何もできねーくせに媚びんなよ」 と反感を覚えるので、 これは要するに、近親憎悪なのかもしれません。 こうして駄文カマしたり、 誰かがメディアを通じて何か言っている間に、 ちゃんと行動する大人は、 ちゃんと「何か」をしているんだろうなってことはわかるので、 そういう人たちに、私なんかが言うことはありません。
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