『 hi da ma ri - ra se n 』
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「 シンプルに生き死にしたかった 」

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2005年02月14日(月) St.Vallentine、少女服よりはじまる一日

1

ふらりと読んだ場所に行きそこねたイベントのことが書いてあって
少し泣いた
やっぱりあきらめきるのはむずかしかったんだなと
自分では思いがけなかった泣き方に、ちょっと思った

行動にうつさないでじぶんのなかで処理したはずで
もうなくなったはずで
ちかい一週間にあきらめてみたことの数をかぞえたら
わたしなんかなんにもないじゃないかとぼんやり落ちる

そうだなんにもなかった

夢を見ているのかみていないのかそのあたりから
とけてしまってよくわからない、あいまいな眠り方で
ひるまを泳いでいくとどこまでもつづくんです
癒してくれない眠り方をわたしのからだが学びました


2

まっしろなワイシャツをはたはたと干した
朝の7時の空気はひえびえとしてつめたく気持ちがいい
雪をかぶったあの山までもくっきりとみえた
ちからまかせ攪拌されたからだのなかみを整えるに適している

庭の隅で白梅がちらりちらりと咲いている
すっきりと香るのは冬だからだよね


3

トウキョウへむかって出て行く弟が着がえようとしてぼたんを飛ばした
つけてよと言ってもってきたのにふうんと応えて
しめきっている二階の部屋から裁縫箱がわりのクッキーの缶を出し
すいすいとぼたんをつけてやる
こういうときわたしは、笑ってしまうほど保護者らしい
まるでお姉ちゃんみたい

彼は我が弟ながらすこやかでとてもいいやつで
そのよさといったらほとんどもう驚異的
夏に、ふと耳にした電話で
じぶんの弟のことを「我が最愛の」と冠して呼んでいる人がいたのだけど
彼女の弟がどんなひとかとか、そういうのは別にして、ともかく
その表現はもしかして私にもあてはまるかも知れないと、ちらりと思う
離れて暮らすようになってみてその感覚はくっきりと強まった

ちなみに彼はもう10年ちかく前に私のことを
むしろ妹みたい、だと言った
自分のほうが背が高くなったからといってそういうことを言うんじゃありません
14日だからチョコちょうだいと言ってみたら
おまえ女だろとあきれられてしまった
姉はちょっとつまらんよ弟よ
そういうことだと彼女さんにきらわれますよ
年上を敵にまわすと怖いんですよ

なにしろちびちびだった頃こいつはまだ幼児だった私の膝の上で
歌いながらはみがきなんてされていたのであるから
それだからね私ひそかに子どものはみがきが得意なんです


4

ふてくされた姉は巨大チョコレートバーを買いに行きたく思います
おさげ髪にぼうしにエプロンでも着て
できるなら外をあるきたく思います

ガーランドの長袖のワンピースはとっても好きだから
ほんとうは毎日でも着たいような気がする
丸衿と細いりぼんとピンタック、ベージュに茶色、小花柄
実際に着られるのはパジャマにしても

最近は洗いざらしてくたくたになったダブルガーゼが好きです
ごろごろ転がるに痛くないのはひとつしあわせなことだと
思います


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真火 [MAIL]

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