最近とっても怒っていたんだということに気づいて でもそれをあなたにいえなかった日。
雪が舞ったよと 家人が言った。 あたしは眠りのなかにいて 今年最初の雪を みなかった。
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すてねこみたいにひろわれて じゃれついて遊んだ。 もういらなくなったので すてねこみたいにすてられた。
あたしのとなり、うしろ、みぎ、ひだり、 ぐうるり見まわした、だれもいない。 空からやさしい腕がふってくるのを待ってる。
……そんなに「いいこ」じゃありません。
置いてきぼり置いてきぼり置いてきぼり すてられたいらなくなったみすてられた 見捨てられた。 不安さん発動、あたしのなかを掻き回す この乱暴で容赦ない腕だった。
その収拾は一人でつけるからみんなみんな とおくへいっていて、そうしてこっちを見ないで 何事もないように何事もしらないように こぼれをちないように。
……不安、を具現化してあなたが去った。 ほかでもないあなたが去った。
あたしは恋しくて鳴く すてねこみたいに あなたをうらんで鳴く すてねこなんだ
気がついた。
1月5日、夜
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