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■ 洋食屋へ
創業50年以上という、とある洋食屋へいく。
深い焦茶色の店内。 シックと言うのも、なんだか恥ずかしい。
老婦人、といっていい年齢の女性が3人、窓際に座っている。 その手前には僕より少し年上という感じの女性とその母親らしき人の2人連れ。 そのさらに手前に僕たちが座る。 これで2階は満席だ。カウンターのみの1階にはまだ客がいない。
ここのタンシチューはほとんど伝説化しているらしい。 コースもあるけれど、何を頼んでも箸で食べる、というのがこの店での流儀らしい。 じっさい、何を食べても、まさに「洋食」なのだ。
80をとうに超えたおばあちゃんは、今もときどき厨房に立つらしい。
「熱するべし、老ゆるべからず」 とすごい達筆で書いた森繁久○の色紙がちょっと色あせて、掛かっていた。
「ずいぶん以前にね、寄らして頂いたことがあるんですよ。」 窓際の老婦人が、まだ若いウェイターと話している。おそらく彼が生まれる前の話なんだろう。
身勝手だけど、この店がずっとずっと続くといい、と思う。
2003年10月13日(月)
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