ゆれるゆれる
てんのー



 no memory left

ガキの頃からの友人から、ひさしぶりに連絡があった。

高校時代、俺が一番よくつるんでいたうちの一人が自殺した、と。

俺の中でかなり遠い存在になっていたそいつ(Mといった)の顔を思い浮かべた。

愕然とした。

ほとんど何も覚えていない。



毎日放課後にはマージャンをした。
よくカープの試合を見に行った。
TMNのCDをエンドレスにしてマンガを読んだ。

ほんの8年前のことだ。
こんなことを覚えているのに、Mが何を話していたか、何に入れ込んでいたか、何を考えていたか・・・確かにMから聞いたはずのことを、俺はきれいさっぱり忘れている。

Mは自殺した。


Mよ、俺はとても久しぶりにMのことを思い出して ――web日記のネタにしているよ。


Mは死んだ。
俺は死んでいない。

2003年10月17日(金)
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