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2002年07月06日(土) ■ |
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わがままな夜 |
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今日はさなえさんに1年半ぶり会う約束。 円町駅までさなえさんを迎えに行って びっくりした。 ホテルで働いていた頃よりずっとおしゃれだった。 髪も茶色に染めていて、 神戸の25歳ぐらいのお姉さんって感じだった。 さなえさんは「暇だったから髪切って染めてもらった」 と照れ笑いしていた。
円町駅からバスで大学まで行った。 「相変わらず歩くのキライですね」と言ったら、 「ずっと坂道だからイヤやねん!」って思った通りの答えが返ってきた。 なんだか思わず笑ってしまった。
ちょっと大学内を覗いた後、 串八で食べる。 怒涛のごとく注文するさなえさんにびびった。 2人で40本ぐらいは食べたし串以外にも何品か頼んで、 ちょっと食べきれるか疑心暗鬼で口に運んだ。
さなえさんは若返ったような感じがした。 清々しくいつもより楽しそうに笑ってた。 ホテルの話はいつものことだったけど、 他にも友人の話、家庭の話をして、 さなえさんのことをもっと発見した気がする。
さなえさんには回り道してもそれを 遠回りと考える概念が強くないんだと思う。 むしろ自分がいる居場所に未来を感じなくなったら そこから飛び出していける勇気と強さがある。 強いなぁと思った。 大学に3回入って今度は税理士になるために専門学校。 その原動力はプラス思考と明るさ。
うらやましいと思った。 家庭環境なんだろうなぁ。 そういう奔放さっていうのは。
お金に余裕があって、 失敗を失敗と責めずに明るく育て上げたさなえさんの両親。 ケチケチしない。 前向きにちゃんと考えながらやることはやる。 自分の好きなものをたくさん作る。 言いたいことはきっちり伝える。
何よりも明るいっていうのは一番大事なのかもしれない。 それさえきっちり持っていれば、 全てを救ってくれるような気がする。 さなえさんを見ていてそう思った。
「ゆうまはずっと順調なんやね。 挫折した時がたいへんなんちゃう。」 そんなことを帰り際に言われた。 そうなのだろうか。 だとしてもそれを乗りきるヒントをいろいろな人から 教わっている気がする。 そもそも順調に歩んできたわけでもない。
ゆっくり歩き円町駅に着いた。 「きょうはありがとうね」 そう言ってさなえさんは初夏のまどろむ空気の中、 流されることのない意志を持った鯉のように、 改札をゆっくりと抜けて行った。
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