ないものねだりって言葉があるけど、当たり前じゃん、と思う。もう手中にあるものなんて、二個も三個もいらない。ないから欲しいに決まってる。私はなんだかずっとないものねだりのメビウスの輪にはまってる気がする。欲しくてたまらなかったものを手に入れると、大切さを忘れてたものを、落としていたりする。聞きたくてもかなわなかった声が、聞きたい理由も分からなくなってから、この手に届く。ずっと抱えてる爆弾みたいに私を脅した思いが、今度は君の胸に宿る。君の求めたものがいつも手に入るようになれば、君はもうないはずの物を懐かしむ。どうしてこうなるんだろう。私は、終わらせたはずの痛みをまだ抱えたまま消えて行くのをまっている。だけど、もし失った場所に戻れば、きっと痛みは消えない。いろんな所が痛くなる。どっちに転がればいいんだろう?わからないから人はいろんなものを欲しがるのに、私はずっと問いている。私はそんなに強くなれてないけど、人は痛みを抱えたままでも生きられるんだって。痛みと共に失うものを思うと、痛みと共に生きられるんだって。そして痛みを抱えながらでも、笑う事ができるんだって。ってレディースコミックに書いてあった。たまにはいい事書いてある。
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