今日は日曜にして映画の日と言う何と恵まれた日なんだろう。「六月の蛇」や「ロスト・イン・ラ・マンチャ」と「神に選ばれ死無敵の男」と「NARC」「I.D.」辺を見に行こうと思っていたのに既になんか月も前に『ドント・トラスト・オーバー30』のチケットを買っていたので時間は限られている。と、思ってたのに、どれにも行かないで舞台だけ見に行きました。必殺のバイオリズム・低調モード突入!帰って来てNHKアーカイブ『世界一愛されたウサギ・イギリス・ピーターラビットの田園から』を見たりしました。ああ、旅行に生きたい・・・!
ホリプロ&ナイロン100℃プレゼンツ『ドント・トラスト・オーバー30』: なんか全体的にチケット売れ行きがあまり芳しく無いようで、e+とかでも投げ売りが始まっている、会場でもリピーター割り引きナル30%割り引き(9500→6650円)のチラシなんか配ってた。 開演、10分くらい遅れたんだけど斜後ろに泉麻人が夫婦で?座ってた。そんな事はさておき、遅れて来て劇場に入って第一印象は「またバカデカイ劇場使ってなんか座りが悪いなぁ。」だ。ユースケが役柄同様遠慮がちに唄っている様な気がして今一つ吹っ切れていないのが物足りなく感じた。だって、廣川さんの低音が響き、新谷さんの声優声でソロが有り、秋山さんの張りがあって色っぽい歌声に聞き惚れるのに、ラテンバンド?‘ビンゴ・ボンゴ’のボーカル(ツインボーカルでメインはもう一人の女性)でこの世界に登場したユースケなのに、どうしてここ迄声が持たないかなぁ?最終日はどうなるんだろう。でも、ユースケの声質ってビート・タケシの歌声に似てるンと思った。だからその辺参考にもうちょっと頑張れ!噛みまくったり、楽屋落ちを連発しても許すから。それに引き換え奥菜さんは恵まれてるねぇ!一流の演出家に次から次えと磨かれて、舞台デの演技が堂に入って来た。 ケラ芝居としては『1979』(94)、『ナイス・エイジ』(00)に続く3本目のタイムスリップ物。くしくも全部観ているんだけど、今回も含めてどれもが寂しさと懐かしさをきちんと残す。ある意味ディックの「夏への扉」が築いたタイムスリップ物のポイントはしっかり押さえているのがケラらしい。ただ、前2作よりもより、寂しく過去を美化した様なラストは、やはりラストに寂しさが胸を突く奥菜恵主演の舞台『キレイ』と比べると、物語的にも越える事は出来ていないように思う。ゴメン! 今回執筆中に起った戦争がどうしても影を落したとは言うのだが、そこら辺の影響はケラ得意のナンセンス&諷刺の効いたオブラートに包んで演出されていたのでそれほどくどくは無かった。(この後はネタバレ&粗筋知らなきゃ何言っているのか解りません)結局ラストで、ユースケはメグミに見合うだけの年数を、平和な時代に生きたメグミよりも孤独に、過去に飛んだレイコよりも更に孤独に過さなければ成らないのがより寂しさを感じさせた一節なのだが。その寂しさを際立たせる要素がもう一つ乏しかったのが悔やまれる。一応、順さんが馬券の予想屋が実はユースケだったのではと言う位で、メグミの日記のシーンも今一つつながりが薄い。再開のシーンは無くてもユースケとの幸せな時間を綴った一文が少しあったらもっと切なさが伝わったと思う。とりみきの「クレープをニ度食えば」を思い出してしまった。そう、できれば‘ケラ’と‘とりみき’の対談を実現させたいと、だいぶ前から思っているのだ。
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