超雑務係まんの日記
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それは突然あった。 無造作にその場所にいた。 置いてあるの?捨ててあるの? けっこう微妙な状態。 一度、手に取ってみる。うん確かにイイ。 不安になって周りを確認する。 そしてもとに戻す。
持って帰りたい。 その欲求をグッとこらえた。 単に置いてあるのなら、盗みになってしまう。
でも、欲しい。
しばらくして、また来た時にあったら、その時は! こう決意した。
時間はしばらく経ってから。 再びその場所へ。 ああ、ナイッ! はぅ。。。持ち主がいたんだぁ。。。 うん、もう少しで泥棒になってしまうとこだったなぁ、と でもやっぱりあの時持って帰ってしまっていたらなぁ、と。
あ! あった!ちょっと離れた場所に。 集団に囲まれていた。 もしや。。。と凝視すると持って帰るかどうか、 その集団も悩んでいるようだった。 心の中で「置いてけ!置いてけ!」と遠くから置いてけ光線を発信し続けた。 僕が!僕が!責任を持つんだ!
やがて、それは集団にポツンと置いてかれた。
集団が去った後、僕はあわてて駆け付けた。 おぉ。。無事だったかい。。。?恐くなかった? ごめんね、さっき手をさしのべてやらなくて。。。
僕はそれを抱き上げ、車に乗せた。 自宅に到着し、部屋で拭いてやった。 これからずっと一緒の生活だもんな、きれいにしないと。
もう日付けも変わろうとする深夜帯。 たまらず近所でそいつと遊びまくった。 人目を気にしながら。 家のまわりをグルグル、もうそいつなしではいられない。 どれだけの時間が過ぎたのだろう。 グルグル。グルグル。グルグル。 もう人の目なんて気にならないよ。 楽しいよなぁ。嬉しいなぁ。約束だよ、ずっと一緒だよ。
今日から早く帰らなくちゃ。
キックボード、拾っちゃった。 花見にも持っていくぞ。
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