これが愛情、とかでなくても僕はかまわない。 かまわない。 時折不意に僕はぐらぐらと揺れて。 目眩がする。 たとえこの心が、この感情を恋だと思うこの感覚を、間違えていても僕はかまわない。 別に。 僕は困らない。 僕が間違っていても、他の誰かを不幸にしても苦しませても、僕は悩まない。傷付かない。 僕はただ、少しだけ哀しむだけ。 ほんの少し眉をひそめるだけ。 それでおしまい。 僕がどんなにひどい人間かなんて、もう思い知っているし、わかって人間やっていれば何度も何度もバチぐらいあたる。 僕はよく、ひとを裏切るし嘘をつくしひとを騙す。 嘘をついていないと生きていけない。 自分にも。 僕自身にだって嘘をつく。騙される。 嘘をついていたのだ、と、騙すときもある。 自分も騙していないと生きていけない。
憐れですか。
僕を蔑む人間も憐れむ人間も、みんな どこかへ行ってしまえ。 僕には必要ない どこかへ行ってしまえ。 僕は憐れまれることも求められることも求めてはいない。
あなたを疑うことなどしたくはない。
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