誰に 許されても 私の上に やがて 血色の 向日葵は開き 弾劾する やわらかく張った私の心の臓目掛けて
幸を望むのではなくて 傷だらけの足を。 或いはもげた脚を。 とりいそぎ 届けるのは いつのまにか開いてしまった百合の 黒々とした花粉を秘めた やく だ。 あのひとの指を染めてなおこぼれる 透明な血の涙の不浄な 濁り だ。 傾いていく影を 必死になって伸ばそうとしている 子供のやわらかな肌に似た 至福の痛み
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むかし、自分が今よりはうまく喋れていた頃のことを思い出す。 言葉が自由だった頃のことを思い出す。
僕はあまりうまく喋れていない。
言葉が必要なのかそうでないのか、いつも僕は戸惑っているけど、それがいちばん顕著なのは、喋り疲れたあとの一瞬の沈黙だったり、あのひとの名を呼んだあとの一瞬の空白だったりする。
ことば、 無しでも、 伝わったらいいのに、な。
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