2003年12月03日(水) |
to be continued. |
不用意に出会ってしまえば、案外努力しなくても笑えるものだった。 あんなに怖れていたことも忘れて。 所詮は僕の硬直なんてこんなもの。 熱にぼやける視界に少しだけ助けられながらさよならと言った。
沈黙が耐え難いものでなくなったのはいつからだろう。 視線を動かさずに耐えられるようになったのは。 何度も叩きつけられる言葉には弱くなった気がするのに、ただ黙っていれば過ぎていってしまう時間には安堵すら覚えるようになってしまって。 それだけ僕に投げつけられる言葉が凶器の度合いを増したのか、それとも単に僕の耐性が別な方面へ向けられてしまったのかはわからないけど。 ただ僕は、無言で居ることに意識的ではなくなってしまったらしい。
張り詰めているものはやがて千切れるから。 目をつぶってしまえば世界は消える。 時間だって無限とゼロに拡散する。 唇に指を当てて しー、と言う。 静かに。 静かに、して。
道の舗石の上に跳びあがっててくてく歩いていく。 そうやってエネルギーを溜める。 嘘でも何でもいいから僕に理由と目的と終点をください。 そうすれば無感覚でも生きていられる。 黒い服。 それが喪に服するという形式の一番世俗的なアピール。 例えばそれは、現実化することなく消えた可能性たちへの挽歌。
どこにもいない、どこにもいない、 どこにもいないはずの僕の存在。 そんなもの、 明らかにしないでいいんだよ。
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