2004年09月13日(月) |
それは鳥の歓喜に似ている |
なんだか、
遠くにいる人のことを思うのは何故にこんなに甘いんだろう。 それはどこか安心感に似ている。 空想はひどく高くに羽ばたくから、それが簡単に墜落しないよう願う心が相手の遠さゆえに安らぐのだろう。 どこかしらけなげな安堵。
近頃、時間がいつも重い。 簡単にすべり去って行ってしまうのを、いつも必死で食い止めているような。 あるいは必死の早足で付いて行っているような。 んん、つまりは僕が機敏じゃなくなったってことかしら。 僕の身体はたぶん、すぐに自由に馴染んでしまうから、ぎりぎりと腕を捻り上げる寸前のところで留められているのが不思議と気持ちいいらしい。 もう少し此処に馴染んだら、こんな死んだような目はやめてしまおう。 綺麗な目を探そう。
そして不愉快に馴染むのは簡単だ。 けれど染まらない。 力一杯の笑顔。 で、 にやりと笑う。 洗われる。
心の闇を想う。 人を陥れる闇、人を引きずり下ろす闇、人を憎む闇。 僕は信じたい。 己の闇が他人を凌駕して得るものなど無いと。 それは僕が幸せな側面しか歩いてこなかったせいかもしれないけれど、僕は信じたい。 人が救われたいと望むものだと。 瞳に映る視界が波紋のようにゆがむ悦楽を僕も知っては居るけれど。
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