青の階

2004年09月10日(金) 青の海で、今は静かにおやすみなさい

幾つもの夜がきらきらと
記憶の中で光っている
それを言葉にすればするほど
現実の美しさからどんどん遠ざかっていくので
たぶんもう、今は口を閉じて休んだほうがいい


ほんとうの暗さをした夜空、
夕暮れの海の色と空の色、
見渡す限りの溶岩の原に点在する建築物の小ささ、
コナのギリシャ料理店のテラスから
お土産選びの友達を待っている暇なわたしに
仕事の合間に話しかけてくれたウェイターのエリ、
ホノルルの快適なホテルで
沢山の黒服のガードマンと厳重なセキュリティに
二人でどきどきしたこと、
全部がいつか薄れていくのだけれど
今は思う、
ホノルルの空港で親しくなった黒人の青年が
姿が見えなくなるまで後を追って笑って振ってくれた
あの手にもっと大きく振り返せばよかった

記憶の中で最後まで輝くのは、多分、
黄金色の光


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